米国債:年初来の成績は88年以降で最も好調-世界的な国債買いで

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米国債は1988年以降で最も好調な年初の滑り出しとなっている。逃避需要を背景に世界的に国債が買われ、日本国債は10年債利回りが史上初めてマイナスとなった。

  欧州や日本での株下落を引き継ぐ形で米国株も下げる中、米10年債利回りは1年ぶり低水準を付け、短期の独国債利回りは過去最低となった。この日実施された米3年債入札(発行額240億ドル)では最高落札利回りがほぼ2年ぶりの低水準となり、そうした中で米国債のボラティリティは昨年9月以来の高水準に達した。

  世界的に見て現在、計7兆ドル相当の国債で利回りがマイナスとなっている。先物トレーダーが織り込む年内の米利上げ確率は27%に低下している。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は10日に下院、11日に上院の委員会で証言を行う。

  ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は「世界的なリスク回避の動きは、銀行はじめエネルギー価格や株式市場をめぐる不安が背景にある。またこの動きは米国債利回りの押し下げ要因の一部でもある」とし、他の要因は「米国のインフレと経済成長が鈍化するとの純粋な予想だ。よってイエレン議長の議会証言は今週の市場にとって極めて大きな意味を持つ」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.73%。一時1.68%と、15年2月以来の低水準を付けた。同年債(表面利率2.25%、2025年11月償還)価格は104 22/32。

  バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、米国債の年初来リターンは約3.4%と、同期間のリターンとしては1988年以降で最高。

  3年債入札では、投資家の需要を測る指標の応札倍率が09年以来の低水準となった。最高落札利回りは0.844%で、14年3月以降で最低。今週はこの3年債を含め合計620億ドル規模の国債入札が実施される。

  日本の10年債利回りは一時マイナス0.035%と、主要7カ国(G7)の10年債としては前例のない水準に下げた。日本国債市場のボラティリティは13年7月以来の水準に高まった。

  三菱UFJ国際投信の下村英生チーフファンドマネジャーは、ほとんどパニック状態だとし、質への逃避の動きが増幅されていると分析した。

  インフレ期待を示す債券市場の指標である10年物ブレークイーブンレートは一時1.17%に下げ、09年3月以降で最低となった。10年物ブレークイーブンレートは通常の米10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)との利回り格差。昨年末の時点では1.58%だった。

原題:Treasuries Off to Best Start to Year Since ’88 Amid Global Rally(抜粋)

(第7段落以降を追加し、更新します.)
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