欧州債:ポルトガル債が急落-ドイツ債など上昇、安全求める動きで

  • オーストリアとフィンランド、フランスの2年債利回りが過去最低に
  • 高格付け国債の年初来パフォーマンスは周辺国債を上回る

8日の欧州債市場ではポルトガル国債が急落した一方、安全性が比較的高いとされるドイツなどいわゆる中核国の国債が買われた。欧州中央銀行(ECB)が打ち出す可能性のある追加緩和
の効果に疑念が生じたためだ。

  ユーロ参加国の中で債務と赤字の規模が大きい国の債券が売られ、ポルトガル国債の10年物利回りは2014年以来の高水準に達した。この一方で、域内で最も安全とされるドイツ国債の10年物利回りは昨年4月以来の低水準を付けた。これでイタリアやスペインの10年債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は昨年6月以降では最大に広がった。

  域内では高格付け国債の年初来パフォーマンスが周辺国債を上回っている。原油安と世界株安で景気減速懸念が強まったことが背景にある。これに加えてユーロ圏では、銀行の信用リスクの高まりやギリシャ支援プログラム査定作業の滞り、ポルトガルが緊縮策を緩める可能性も影響している。ECBのドラギ総裁は来月の会合で金融政策を見直す方針を示したものの、緩和拡充の余地は限られているとの見方が投資家の間に広がっている。

  サンライズ・ブローカーズ(ロンドン)の債券調査部門エグゼクティブディレクター、ジャンルカ・ジグリオ氏は「量的緩和(QE)がポルトガル国債利回りにもたらした効果は基本的に帳消しになってしまった」と指摘。「水面下では問題がそのまま残ってある。周辺国債は安全ではなく、ECBが3月に打ち出す措置とそれがもたらす効果を疑問視する向きは増えている」と語った。

  ロンドン時間午後5時現在、ポルトガル10年債利回りは前週末比25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.38%。一時は3.42%と、14年10月以来の高水準を付けた。同国債(表面利率2.875%、2026年7月償還)価格は2.15下げ95.595。独10年債とのスプレッドは一時319bpに広がり、これは14年3月以降では最大。

  ドイツ10年債利回りは8bp低下の0.22%。昨年4月29日以来の低水準となる0.21%まで下がる場面もあった。2年物利回りは過去最低を記録。オーストリアとオランダ、フィンランドとフランスの2年債利回りもこれまでの最低を付けた。

原題:Europe’s Bonds Split With Portugal’s Tumbling Amid QE Skepticism(抜粋)

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