「ミスター・マーケット」の警鐘は間違い、信じるな-ゴールドマン

  • 先進国・地域で1年以内のリセッション確率は25%
  • 日本は1年以内が42%、2年なら62%

ゴールドマン・サックス・グループは「ミスター・マーケット」の景気に関する警鐘は間違っていると考えている。

  市場は株価下落、長期債利回り低下、社債利回り上昇を通じて警鐘を鳴らしているものの、ジャン・ハッチウス氏率いるゴールドマンの経済チームの先進国・地域景気見通しは比較的楽観的だ。

   経済と市場の一連の指標に基づくゴールドマンのモデルによると、先進国・地域が4四半期以内にリセッション(景気後退)に陥る確率は25%しかない。向こう2年でも34%。最近の金融市場のパニックにもかかわらず、いずれの確率も過去35年の平均より低いという。また、米国についてはそれぞれ18%と23%、ユーロ圏ではそれぞれ24%と38%だ。

  ハッチウス氏らは週末のリポートで「最近の市場の弱さは世界経済に関するミスター・マーケットの悲観的な診断を否定する勇気のある投資家に、リスクとの比較で有利な投資機会をもたらす」と書いている。

  ゴールドマンは20の国や地域について1970年以降のモデルを基にリセッション確率を計算した。分析に使った指標は生産の伸びや株価、住宅価格など。国民1人当たりの国内総生産(GDP)の前年比減少をリセッションと定義している。

  先進市場の中でもばらつきがあり、英国は向こう1年でも2年でもリセッション確率はともに3%。一方、日本はそれぞれ42%と62%の確率。産油国のノルウェーはいずれも80%と高い。

  ゴールドマンも強気一色ではなく、先週は米追加利上げが見込める時期を6月と、従来予想の3月から先送りするとともに、米国とドイツ、日本の2016年の10年物国債利回り見通しを引き下げた。

  米国については、市場混乱がリセッションにつながらなかった例として1987年の株価急落、94年の債券一斉売り、98年のロング・ターム・キャピタル・マネジメントの事実上の破綻、2002年の社債相場下落、11年のユーロ圏債務危機などを挙げ、「いずれのケースでも金融市場の一部はリセッションリスクを大きく織り込んだ。これはより建設的な見方を取る投資家にとっては、大きなチャンスとなった」と指摘した。

原題:Goldman Sachs Says Defy ‘Mr. Market’ as Recession Risk Still Low(抜粋)

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