黒田総裁:日銀役職員は報道機関と接触せず-マイナス金利の事前報道

  • 政府関係者からは情報のやり取りはなかった旨の回答を得ている
  • 高鳥内閣府副大臣はマイナス金利議決中の退出時に内閣府と連絡

日本銀行の黒田東彦総裁は8日、マイナス金利導入をめぐる議論が発表前に報道されたことについて、日銀役職員の報道機関との接触はなかったとする調査結果を明らかにした。

  黒田総裁は衆院予算委員会に出席し、金融政策決定会合開始から報道が流れた時刻まで報道された内容を知り得た日銀の役職員と政府関係者を対象に調査を行った結果、現時点まで「日銀の役職員については、当該報道機関との間において情報のやり取りはなかったことを確認した」と述べた。民主党の玉木雄一郎氏の質問に答えた。

  政府関係者については「当該報道機関との間で情報のやり取りはなかった旨の回答を得ている。当該報道機関がどのようにして情報を得ることができるのか、という点について、憶測に基づく報道であることも含め、引き続き調査を続けたい」と述べた。調査結果は対外公表するとしている。

  一方、玉木氏は金融政策決定会合に出席した高鳥修一内閣府副大臣に対し、「日銀の発表によると、政府関係者は議決中の11時50分から12時5分まで退出している。その後、報道がなされている。退出の際、本省に何らかの指示を仰ぐため、連絡を取っているか」と質問。

  高鳥副大臣は「決定会合に入る前に、外部との連絡は一切禁止されている。携帯も預ける」としながらも、「議決をする前に日銀の執行部から提案を聞き、それについて内閣府としてどういう意見を申し上げるかについて、直前に内閣府の担当者と確認をするということになっている」と述べた。高鳥副大臣はその上で、「控室に専用の電話があり、直接、内閣府につながる電話がある。それで連絡を取る」としている。

会合終了前に事前報道

  日銀は1月29日の金融政策決定会合で、日本で初めてのマイナス金利の導入を決定した。結果発表は午後0時38分だったが、日本経済新聞(電子版)は同0時31分の会合終了前に「追加的な金融緩和策としてマイナス金利政策の導入の議論に入った」と情報源を示さずに報道。原油安や中国経済の減速で世界経済の先行きへの不安が強まり、国内の景気や物価でも下振れ懸念が高まっているためとした。報道を受けて円の対ドル相場は急落、日経平均株価は急騰した。

  会合には黒田東彦総裁をはじめ政策委員9人と日銀の事務方、財務省と内閣府から各1人が出席する。政府関係者は議決権を持っておらず、政策委員会が議決を行っている間、議場を退出し控室で待機する。

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