鴻海のシャープ支援は「悪い知らせ」、ショートの英ヘッジファンドに

更新日時
  • シャープ株は4日から続伸、5日は10%高の176円で昨年8月来高値
  • 英ランズタウンとエガートンはシャープの空売りポジションを増加

台湾の鴻海精密工業がシャープ再建をめぐり優先交渉権を得たと伝えられて、シャープ株は週末にかけて急騰。一部ヘッジファンドにとっては悪いニュースになっている。ブルームバーグ・データによるとシャープ株は東芝に続いて売り持ち(ショート)ポジション額で2位。株価下落に賭けてきた英ランズダウン・パートナーズと英エガートンキャピタルが含まれている。

  シャープが鴻海に優先交渉権を与え再建を目指す方針との報道を受けて、シャープ株は4日から上昇し、5日は前営業日16円(10%)高の176円で昨年8月以来の高値を付けて取引を終了。この両日で株価は28%上昇した。8日は一時、前営業日比6円(3.4%)高の182円を付け、終値は同1円(0.57%)高の177円。

  日本取引所グループによると、英ランズダウン・パートナーズは1月20日、空売りポジションをシャープの発行済み株式の0.85%から0.93%に増やした。英エガートンキャピタルも昨年11月27日に0.67%から0.80%に増やしている。

  1998年創業のランズダウンは運用資産220億ドル(約2兆5700億円)。広報担当のロブ・ホワイト氏はコメントを控えた。94年に設立されたエガートンキャピタルは、同社ウェブサイトによると137億ドルを運用している。同社に連絡を試みたが現時点では回答がない。

  シャープの経営危機はテレビ不振などで2012年3月期に巨額赤字を計上し表面化。資産売却や人員削減で立て直しを図ってきたが、液晶事業の悪化により外部支援が不可避の状況となり、鴻海と政府系ファンドの産業革新機構が支援策を提案している。

  鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)会長は5日、シャープの高橋興三社長らとの協議後、同社再建策をめぐり優先交渉権を得たと語った。これに対しシャープは同日夕、同会長の発言をめぐる報道について、優先交渉権を与えた事実はないとする文書を発表、主張に食い違いを見せている。

(第2段落の株価を更新しました.)
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