日本株は5日ぶり反発、続落反動で内需中心見直し-円安推移にも安心

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8日の東京株式相場は5営業日ぶりに反発。直近で大きく続落した反動から見直しの買いが入った上、為替の円安推移も投資家心理にプラスに働いた。中国株が春節で休場期間に入り、米国の大統領選候補者を決める予備選も控え、売り仕掛けも出にくかった。建設や情報・通信、パルプ・紙、倉庫、サービス株など内需セクターが上げ、海運株も高い。

  TOPIXの終値は前週末比11.44ポイント(0.8%)高の1380.41、日経平均株価は184円71銭(1.1%)高の1万7004円30銭。

  ビスタマックス・ファンド・アドバイザーズの藤原正邦代表取締役は、「4日間下落しており、リズムとしていったん反動が出るタイミングだった。ひどくネガティブな材料もなく、ポジティブな材料もない。海外投資家が時期的に売り切ったか否かの問題」と指摘した。下落傾向の続く原油価格については、「売り込みづらくはなっている。1バレル=20ドル台までいくとは思っておらず、戻ってきてもおかしくはない」と話した。

  週明けの日本株は、海外原油市況の下落や米国の3月利上げ強行に対する懸念から売り先行で始まり、日経平均は朝方に一時267円安まで下げ幅を広げた。5日のニューヨーク原油先物は2.6%安の1バレル=30.89ドルと続落。米労働省が発表した1月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比15万1000人増と前月の26万2000人増からは鈍ったが、平均時給は市場予想を上回る伸びとなり、失業率は4.9%と2008年2月以来の低水準だった。

  ただ、朝方の売り一巡後は徐々に下げ渋る展開。日本株は前週末まで4日続落、日経平均は直近で1000円超下げていたほか、きょうのドル・円相場は1ドル=117円40銭台と前週末の日本株終値時点116円86銭から円安方向に振れ、見直しの動きで午後は上昇基調を強めた。

  野村証券投資情報部の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテジストは、中国市場が春節(旧正月)で休場週に入ったほか、「今週は米大統領候補選出の予備選もある。どんな影響があるのか、不透明な部分もある」と売り仕掛けしにくい事情にも言及した。9日のニューハンプシャー州予備選に先立ち行われた世論調査では、政権党の民主党のクリントン候補はサンダース候補に支持率で出遅れている。

  このほか、中国人民銀行が7日に発表した1月末の外貨準備高は、3兆2300億ドル(約378兆円)と前月比995億ドル減った。事前予想は1200億ドル減。岡三証券グローバル金融調査部の平川昇二チーフエクイティストラテジストは、「中国の外貨準備高がそれほど減っていないことは買い戻しにつながる」との認識を示していた。

  東証1部33業種は紙パや建設、通信、海運、化学、倉庫・運輸、電気・ガス、サービス、医薬品、小売など24業種が上昇。ガラス・土石製品、非鉄金属、証券・商品先物取引、石油・石炭製品、精密機器、保険など9業種は下落。東証1部の売買高は27億3803万株、売買代金は2兆5992億円。上昇銘柄数は1464、下落407。

  売買代金上位では、決算内容についてSMBC日興証券がポジティブと指摘したディー・エヌ・エーは急伸。ファナックやNTT、KDDI、武田薬品工業、大和ハウス工業、オリエンタルランド、ローソン、三菱自動車、JPモルガン証券が投資判断を上げたキッコーマンは高い。半面、マッコーリー証券が投資判断を下げた住友金属鉱山、16年12月期の利益計画が市場予想を下回った旭硝子が大幅安。日立製作所や日本電産、野村ホールディングス、オリンパスも売られ、個別では16年3月期業績計画を減額したDOWAホールディングスの下げが際立った。

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