マイナス金利でMMFの新規受け入れ停止、野村アセットなど相次ぐ

野村アセットマネジメントなど運用会社11社は5日までに、短期国債などで運用するマネー・マネージメント・ファンド(MMF)の新規購入申し込みを停止すると発表した。1月29日の日本銀行によるマイナス金利導入決定を受けて、利回りを確保した運用が困難となっている。

  野村アセットは5日発表した資料で、国内短期金融市場では利回りが低下しており「大きな資金増加があった場合に運用方針に沿った運用が困難な状況となる可能性がある」として、9日以降の申し込みを一時停止することを明らかにした。そのほか、三菱UFJ国際投信、大和証券投資信託委託、三井住友アセットマネジメント、みずほ投信投資顧問などMMFを運用するすべてが、申し込みを停止する方針だ。

  MMFは公社債投資信託で、預金代わりに利用されてきた。ただ、利回り低下で残高は減少傾向にあり、投資信託協会によると昨年12月末時点でMMFは13本で、前月比4.3%減の1兆6400億円となっている。T&Dアセットマネジメントはマイナス金利導入前の1月15日に、「純資産総額は減少傾向にあり大幅な改善が見込めない中、運用の基本方針に則った運用 の継続が困難な状況となりつつある」として、4月28日までにMMFを繰り上げ償還する方針を表明していた。

  UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは、MMFからあぶれた資金はまず「預金かマネーリザーブファンド(MRF)に流れるだろう」と指摘する。ただ、MRFも短期公社債で運用しており難しい状況は同じ。井川氏は「預金に流れるとすると、最終的にはプラス金利の付いている10年債や20年債に向かう」と想定しており、「個人的には10年債利回りがマイナス圏に沈むのはそう遠くない」との見方を示す。12月末のMRFの総資産残高は11兆2000億円。

  マイナス金利は残存期間9年の日本国債までに広がっており、10年債まで及ぶのは時間の問題となっている。10年債の利回りは5日、0.025%まで低下し過去最低を更新した。

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