科学者は蚊の「駆除」から「飼育」へシフト、伝染病流行阻止で

スコット・リッチー氏はかつて数十年間にわたり、蚊に「スプレーして駆除する」ことに取り組んできた。そして分かったのは、蚊をやっつけるにはより多くの蚊を育てるのが最善の方法ということだ。

  医療昆虫学者のリッチー氏は現在、住居のあるオーストラリアのケアンズ周辺で蚊の飼育・放出に携わっている。放出する蚊は共生細菌の一種である「ボルバキア」に感染させてあり、ボルバキアはデング熱の流行を抑制する性質がある。またジカウイルスにも効果が期待されている。

  蚊の生息域にDDTのような防虫剤を噴霧する方法を何年間も続けた後、研究は蚊の習慣とライフサイクルに基づいた新たな実験的手法へとシフトした。例えば、オスの遺伝子組み換え蚊を自然界に放つ手法だ。

  ジェームスクック大学熱帯伝染病バイオセキュリティー・センターのリッチー氏は「われわれは蚊を駆除することに数百万ドルを費やしてきた。現在は蚊を育て放出することに数百万ドルを投じている。皮肉なことだと思う」と語った。

原題:As Zika Virus Goes Global, Scientists Breed Infected Mosquitoes(抜粋)

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