【債券週間展望】長期金利ゼロ%付近の攻防、買い継続との見方

  • 30年入札は出遅れ気味の超長期が買われるきっかけに-バークレイズ
  • 10年債はゼロ%に近いプラス金利までは買われるイメージとの指摘

来週の債券市場では長期金利がゼロ%付近での攻防になると予想されている。日本銀行が前週末にマイナス金利政策の導入を決めたことを受けた買いが継続し、金利低下圧力が掛かりやすいとの見方が背景にある。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは5日に0.025%まで低下。過去最低を更新するとともに、ゼロ%まで2.5ベーシスポイント(bp)に迫った。日銀が1月29日の金融政策決定会合で当座預金の一部にマイナス0.10%を適用することを決めたことを受けて、買い優勢の展開が続いている。新発2年債利回りはマイナス0.20%、新発5年債利回りはマイナス0.18%と、政策金利のマイナス0.10%を大幅に下回る水準まで下げ、過去最低を付けている。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「マイナス金利で売る人も減る。益出しで売っても次に何を買えば良いのか困る状況だ。プラス金利なら買う投資家はそれなりにいるとみられ、10年債利回りはゼロ%に近いプラス金利までは買われるイメージではないか」と話した。

30年債入札と流動性供給入札

  財務省は9日午前、30年利付国債の価格競争入札を実施する。前回入札された49回債のリオープン発行となり、表面利率は1.4%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の8000億円程度となる。

  12日には流動性供給入札が予定されている。投資家需要の強い既発国債を追加発行する入札で、今回の残存期間5年超15.5年以下の国債が対象。発行予定額は5000億円程度となる。

  米国では、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が10日に米下院金融サービス委員会で、11日には上院銀行委員会でそれぞれで証言を行う。

市場関係者の見方

*T
◎バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジスト
* 短中期の利回りが押し下げられてブルスティープ。30年債入札は出遅れ気味の超長期が買われるきっかけになりそう
* イエレンFRB議長の議会証言でタカ派的な発言は警戒だ。現在のFF金先は確率50%以上で年内利上げなしの織り込み
* 長期金利の予想レンジは0.00-0.20%

◎メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト
* 議会証言でハト派的になる可能性。米利上げペースは緩やかな内容になるのではないか
* 30年債入札を控えて超長期債は調整気味だが、入札後は強くなる見込み
* 長期金利の予想レンジは0.00-0.10%

◎みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジスト
* 日銀マイナス金利導入により、しばらくは金利の低下余地を試す展開となるだろう
* 30年ゾーンは必ずしも当座預金保有者の資金の急速な流入が想定されないだけに、来週の入札でどの程度ニーズが集まるかが注目
* 長期金利の予想レンジはマイナス0.005-0.20%
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