2月4日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロと円が上昇、日欧中銀の政策バズーカは不発弾に

4日のニューヨーク外国為替市場でユーロと円が上昇。欧州中央銀 行(ECB)と日本銀行は為替相場にとっては弱材料となる追加緩和の 可能性を示唆したものの、トレーダーの反応は冷ややかだ。

ユーロは週間ベースで2011年以降で最大の値上がり。円は約6年ぶ りの大幅上昇となっている。ドラギECB総裁はインフレを押し上げる ためさらに行動する用意があることをあらためて表明しており、日銀の 黒田東彦総裁はマイナス金利をさらに拡大する可能性に対し、否定しな かった。

中国の減速が世界に波及するとの懸念が強まっており、追加緩和の 兆候が出ている。この懸念を背景に経常収支が黒字の日本とユーロ圏は 安全逃避先としての投資妙味が高まっている。米国では世界的に不透明 感がある中で金融政策を引き締めることはできないとして、米国の利上 げ見通しは後退している。

オッペンハイマーファンズのグローバル・マルチアセット・グルー プのマネーマネジャー、アレッシオ・デロンジス氏は「中央銀行は壁に 当たっている」と述べ、「日銀にせよECBにせよ、金融政策が金融市 場、特に外為市場の方向を左右するとは考えられない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで1ユーロ =1.1209ドル。週間ベースでは3.5%上昇した。円は週間で3.6%上昇。 先週の日銀金融政策会合後に下げた分をすべて取り戻した。

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は、16年のイン フレ率見通しを0.5%と、昨年11月予想時の1%から下方修正した。イ ンフレ率はECBが目標とする2%弱を下回る水準にとどまっている。

先物市場動向によると、トレーダーは連邦公開市場委員会 (FOMC)による年内利上げの確率を50%以下とみている。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は3日、マーケット・ニュース・ インターナショナル(MNI)とのインタビューで、金融状況は昨年12 月に比べ「著しく引き締まった」と述べた。また、フィッシャー副議長 は「一連の動向が金融状況を継続的に引き締めることになった場合、世 界的な景気減速が示唆される可能性があり、そうなれば米国の成長やイ ンフレにも影響を及ぼすであろう」と述べた。

原題:Policy Bazookas Misfire as Euro, Yen Up Most Since at Least 2011(抜粋)

◎米国株:続伸、資源株や資本財株が高い-ドル安で商品価格が上昇

4日の米株式相場は続伸。資源や資本財株が高い。ドル安で商品価 格が上昇したほか、多国籍企業の利益について明るい見方が広がった。

資源株ではフリーポート・マクモランとアルコアが10%以上急伸し た。アルコアは前日と合わせた2日間の上げとしては約7年で最大。キ ャタピラーやゼネラル・エレクトリック(GE)も値上がりした。一方 で消費関連は最も下げがきつかった。ラルフローレンは上場来で最大の 下げ。通期予想の引き下げが嫌気された。百貨店のコールズも安 い。2015年10―12月(第4四半期)の売り上げ低調が利益を圧迫した。

S&P500種株価指数は前日比0.2%高の1915.45。この日は上げ下 げを繰り返す展開が続いた。ダウ工業株30種平均は79.92ドル(0.5%) 上げて16416.58ドル。

ナショナル・アライアンス・キャピタル・マーケッツの国際債券責 任者アンドルー・ブレナー氏は、「ドルが下がればそれだけ商品にはプ ラスだ」と指摘。「原油が安定しさえすれば盛り返すだろう。また金利 の低い状況が続く限り、株価は大きく上昇する可能性がある」と続け た。

米国株相場は前日、ドルの大幅下落をきっかけにエネルギー株や資 源株が主導する形で上昇した。同日朝に発表された1月の非製造業総合 景況指数は2014年以来の低水準となり、ドルはこの発表後に下げ足を速 めた。

R&Aリサーチ・アンド・アセット・マネジメントのオットー・バ サー氏は「ドルの下落は米国にとって両刃の剣だ」と指摘。「企業の利 益にはプラスだ。低かった予想に反してまずまずの内容になっている。 ただドル安は景気見通しの悪化によってもたらされた面もあり、それは 必ずしもプラスとはいえない」と続けた。

この日の経済指標では、先週の米週間新規失業保険申請件数が前週 比で増加。また2015年10-12月(第4四半期)の米労働生産性はここ2 年近くで最大の落ち込みとなった。労働コストは上昇した。

昨年12月の米製造業受注は前月比2.9%減で、市場予想(2.8%減) を若干下回った。市場の注目は、あす5日発表の1月の雇用統計に移 る。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は0.9%上昇の21.84。

S&P500種の業種別10指数では素材と資本財・サービスの指数が 特に大きく上昇。金融株の指数も上げた。生活必需品と一般消費財・サ ービスの指数は下げた。

フリーポート・マクモランは18%高。この2日間では31%上昇とな った。2日間の上げとしては昨年8月以来最大。

原題:U.S. Stocks Advance as Raw-Materials, Industrial Shares Rally(抜粋)

◎米国債:上昇、エコノミストの金利予想が低下-当局との開きが拡大

政策金利がどこまで引き上げられるかについて、エコノミストの見 方は米金融当局の予測から一段と離れ、債券・先物市場と足並みを揃え ている。

ブルームバーグがアナリストやストラテジストを対象に実施した調 査では、今回の引き締めサイクルにおける政策金利の最高水準の予測は 中央値で2.875%と、昨年7月調査の3.375%から下方修正された。米金 融当局が12月に示した予測は3.5%と、6月の3.75%から引き下げられ ていた。

弱い経済成長や低インフレ、世界経済の混乱から当局は今年4回と 予測した利上げの実施を断念せざるを得なくなるとの見方が強まってお り、下方修正はこれを反映している。金利先物市場の動向によると、今 年1回の追加利上げの確率は五分五分となっている。株式や原油相場の 混乱で逃避需要が強まり、米国債の年初からのリターンは2.8%。

米国みずほ証券のチーフエコノミスト、スティーブン・リチュート 氏は金融当局の「予測はデフレリスクはないというのが前提になってい る」と指摘。「世界的なデフレ圧力は強まっている。中央銀行は世界的 なデフレ圧力を解決できないとの認識が市場で広がっている」と述べ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨ ーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の1.84%。同年債(表面利率2.25%、償 還2025年11月)価格は103 21/32。

金融当局は政策金利が2019年以降に最高水準に達すると予想してい るが、調査で回答した46人のうち36人は2018年第4四半期までに最高水 準を付けるとみている。

米国みずほのリチュート氏は政策金利の天井を0.5%と予想。2日 に実施された同調査の予想レンジの下限となった。同氏は当局が今年1 回利上げを実施し、その後は据え置くと予想。10年債利回りは年末まで に1.5%に低下する可能性があるとした。

先物市場動向によれば、年末までのフェデラルファンド(FF)金 利実効レートは約0.51%と予想されている。前日には一時0.47%まで予 想値が低下した。これは0.25ポイントの追加利上げを示唆する水準 の0.625%よりも現在の実効レートである0.38%に近い。先物市場は連 邦公開市場委員会(FOMC)が12月14日かそれ以前の会合で利上げを 決定する確率を46%として織り込んでいる。昨年末時点での確率は93% だった。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁はマーケット・ニュース・インタ ーナショナル(MNI)とのインタビューで、金融状況は昨年12月に比 べ「著しく引き締まった」とし、3月のFOMCまでそうした状況が続 けば、「金融政策決定に当たって、それを考慮しなければならないだろ う」と述べた。

FOMCは1月26、27両日に開催した定例会合後の声明で、「世界 の経済・金融情勢を注視しているほか、そうした情勢が労働市場やイン フレ、また見通しのリスクバランスに対してどのように影響するか精査 している」と説明した。

原題:Wall Street Cuts Its Rate Forecasts Even Further Below Fed’s (2)(抜粋)

◎NY金:続伸、過去5カ月で最長の連続高-銀やプラチナも上昇

4日のニューヨーク金先物相場は続伸し、過去5カ月で最長の連続 上昇となった。金連動型ファンドを通じた保有量は13営業日連続で増加 した。

ミトンオプティマル・グループの商品担当最高投資責任者 (CIO)、アンディー・ファフ氏は「こうした水準からの上昇はない かもしれないが、大きく下落することもないだろう」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物は前日比1.4%高 の1オンス=1157.50ドル。

銀先物は0.8%上昇の14.85ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のプラチナは3%上げて906.30ドル。パラジウム は0.1%未満上げて515ドル。

原題:Biggest Mining Rally Since 2008 Propelled by Gloomier Economy(抜粋)

◎NY原油:反落、供給超過を嫌気-ドル安織り込み済みとの声

4日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反落。原油は一時、ブルームバーグ・ ドル・スポット指数の下落を好感して4.1%上昇する場面もあったが、 約80年ぶり高水準に積み上がった米在庫の影響の方が大きかった。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「需給 ファンダメンタルズが圧倒的に弱い環境で、ドルにできることにも限度 がある」と話す。「ドル安はすでに織り込んでしまったようだ」と続け た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日 比56セント(1.73%)安い1バレル=31.72ドルで終了。前日には8% 急騰していた。ロンドンICEのブレント4月限は58セント(1.7%) 下げて34.46ドル。

原題:Crude Falls as Global Oil Supply Glut Outweighs Dollar Weakness(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、4日続落-クレディスイスは1992年来の安値

4日の欧州株式相場は下落。資源銘柄が2011年以来の大幅高となっ たものの、決算を発表したクレディ・スイス・グループとダイムラーが 売りを浴び、相場全体を押し下げた。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.2%安の328.76で終了。一 時1.1%上げ、1.5%まで値下がりするなど荒い値動きで、4日続落とな った。スイスの銀行、クレディ・スイスの終値は1992年以来の安値。昨 年10-12月(第4四半期)決算が四半期ベースでは7年ぶりの大幅赤字 となり、これが嫌気された。ドイツの自動車メーカー、ダイムラー は3.2%値下がり。同社は今年の業績が伸び悩むとの見通しを示した。

一方、エネルギー銘柄と資源株は終日、堅調に推移。四半期決算が 減益となった英蘭系石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルでさえ、アムス テルダム市場で4.7%値上がりした。

ミラボー・セキュリティーズ(ジュネーブ)のシニア株式トレーダ ー、ジョン・プラサード氏は「原油と商品が再び株価を動かしている」 とし、「長期にわたって原油次第となり、ボラティリティが続くだろ う」と語った。

エネルギー銘柄は総じて高い。ノルウェーのスタトイルは9.1%、 フィンランドのネステは2.1%それぞれ上げた。

個別銘柄では、オランダの金融機関INGグループが8.9%の大幅 高。四半期利益が予想を上回った。英製薬会社アストラゼネカは6.1% 値下がり、スイスコムは2.9%安となった。

原題:Credit Suisse Drags European Stocks Down Even as Miners Surge(抜粋)

◎欧州債:軒並み下げる、ECB追加緩和の規模に疑念

4日の欧州債市場では、スペインとイタリアを中心にユーロ参加国 の国債が軒並み下落した。欧州中央銀行(ECB)による追加緩和策の 規模に疑いが生じたためだ。

スペインとフランスはこの日の入札で計120億ユーロの国債を発行 した。ドラギ総裁はフランクフルトでの会議で当局者らに緩和拡大の用 意があると述べたものの、国債相場の下げ基調は変わらなかった。

昨年12月のECBによる追加緩和の規模が予想を下回り打撃を受け た投資家らは、ECBが政策委員会内の意見対立でこれ以上の緩和を抑 える展開を警戒している。

SEBのシニア金利ストラテジスト、マリウス・ダハイム氏(フラ ンクフルト在勤)は「強気派と弱気派が駆け引きしている状態だ」と し、「ECBが市場の期待に応えられるかを疑問視する見方が市場に戻 りつつある。ドラギ総裁の極めてハト派的な論調が強力な政策判断につ ながると信頼することはできない」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、スペイン10年債利回りは前日比10ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.65%で、今年に入って 最大の上げ幅を記録。同国債(表面利率2.15%、2025年10月償還)価格 は0.875下げ104.505となった。

フランス10年債利回りは3bp上昇の0.64%、同年限のイタリア国 債利回りは10bp上げ1.53%。

欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは3bp上げ て0.30%。0.3%を下回る水準へと下落した後、上昇に転じた。ダハイ ム氏によれば、それ以上の低下には「強い抵抗」があった。

原題:Spanish, Italian Bonds Lead Euro Debt Slide as Stimulus Weighed(抜粋)

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