NY外為:ユーロと円が上昇、日欧中銀の政策バズーカは不発弾に

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4日のニューヨーク外国為替市場でユーロと円が上昇。欧州中央銀行(ECB)と日本銀行は為替相場にとっては弱材料となる追加緩和の可能性を示唆したものの、トレーダーの反応は冷ややかだ。

  ユーロは週間ベースで2011年以降で最大の値上がり。円は約6年ぶりの大幅上昇となっている。ドラギECB総裁はインフレを押し上げるためさらに行動する用意があることをあらためて表明しており、日銀の黒田東彦総裁はマイナス金利をさらに拡大する可能性に対し、否定しなかった。

  中国の減速が世界に波及するとの懸念が強まっており、追加緩和の兆候が出ている。この懸念を背景に経常収支が黒字の日本とユーロ圏は安全逃避先としての投資妙味が高まっている。米国では世界的に不透明感がある中で金融政策を引き締めることはできないとして、米国の利上げ見通しは後退している。

  オッペンハイマーファンズのグローバル・マルチアセット・グループのマネーマネジャー、アレッシオ・デロンジス氏は「中央銀行は壁に当たっている」と述べ、「日銀にせよECBにせよ、金融政策が金融市場、特に外為市場の方向を左右するとは考えられない」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで1ユーロ=1.1209ドル。週間ベースでは3.5%上昇した。円は週間で3.6%上昇。先週の日銀金融政策会合後に下げた分をすべて取り戻した。

  欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は、16年のインフレ率見通しを0.5%と、昨年11月予想時の1%から下方修正した。インフレ率はECBが目標とする2%弱を下回る水準にとどまっている。

  先物市場動向によると、トレーダーは連邦公開市場委員会(FOMC)による年内利上げの確率を50%以下とみている。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁は3日、マーケット・ニュース・インターナショナル(MNI)とのインタビューで、金融状況は昨年12月に比べ「著しく引き締まった」と述べた。また、フィッシャー副議長は「一連の動向が金融状況を継続的に引き締めることになった場合、世界的な景気減速が示唆される可能性があり、そうなれば米国の成長やインフレにも影響を及ぼすであろう」と述べた。

原題:Policy Bazookas Misfire as Euro, Yen Up Most Since at Least 2011(抜粋)

(相場を更新し、第3段落を加え、第6段落以降を追加します.)
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