米国債:上昇、エコノミスト金利予想が低下-当局との開きが拡大

更新日時
  • エコノミストの政策金利最高水準予想、2.875%に低下-調査
  • FOMC当局者の最高水準予想は3.5%

政策金利がどこまで引き上げられるかについて、エコノミストの見方は米金融当局の予測から一段と離れ、債券・先物市場と足並みを揃えている。

  ブルームバーグがアナリストやストラテジストを対象に実施した調査では、今回の引き締めサイクルにおける政策金利の最高水準の予測は中央値で2.875%と、昨年7月調査の3.375%から下方修正された。米金融当局が12月に示した予測は3.5%と、6月の3.75%から引き下げられていた。

  弱い経済成長や低インフレ、世界経済の混乱から当局は今年4回と予測した利上げの実施を断念せざるを得なくなるとの見方が強まっており、下方修正はこれを反映している。金利先物市場の動向によると、今年1回の追加利上げの確率は五分五分となっている。株式や原油相場の混乱で逃避需要が強まり、米国債の年初からのリターンは2.8%。

  米国みずほ証券のチーフエコノミスト、スティーブン・リチュート氏は金融当局の「予測はデフレリスクはないというのが前提になっている」と指摘。「世界的なデフレ圧力は強まっている。中央銀行は世界的なデフレ圧力を解決できないとの認識が市場で広がっている」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.84%。同年債(表面利率2.25%、償還2025年11月)価格は103 21/32。

  金融当局は政策金利が2019年以降に最高水準に達すると予想しているが、調査で回答した46人のうち36人は2018年第4四半期までに最高水準を付けるとみている。

  米国みずほのリチュート氏は政策金利の天井を0.5%と予想。2日に実施された同調査の予想レンジの下限となった。同氏は当局が今年1回利上げを実施し、その後は据え置くと予想。10年債利回りは年末までに1.5%に低下する可能性があるとした。

  先物市場動向によれば、年末までのフェデラルファンド(FF)金利実効レートは約0.51%と予想されている。前日には一時0.47%まで予想値が低下した。これは0.25ポイントの追加利上げを示唆する水準の0.625%よりも現在の実効レートである0.38%に近い。先物市場は連邦公開市場委員会(FOMC)が12月14日かそれ以前の会合で利上げを決定する確率を46%として織り込んでいる。昨年末時点での確率は93%だった。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁はマーケット・ニュース・インターナショナル(MNI)とのインタビューで、金融状況は昨年12月に比べ「著しく引き締まった」とし、3月のFOMCまでそうした状況が続けば、「金融政策決定に当たって、それを考慮しなければならないだろう」と述べた。

  FOMCは1月26、27両日に開催した定例会合後の声明で、「世界の経済・金融情勢を注視しているほか、そうした情勢が労働市場やインフレ、また見通しのリスクバランスに対してどのように影響するか精査している」と説明した。

原題:Wall Street Cuts Its Rate Forecasts Even Further Below Fed’s (2)(抜粋)

(第6段落以降を追加し、更新します.)
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