英中銀:全会一致で据え置き決定、低インフレで利上げ主張消える

更新日時
  • 中銀はインフレ率が今年いっぱい1%未満にとどまると予想
  • マカファティー氏の転換、大半のエコノミストは予想せず

イングランド銀行(英中央銀行)は4日、政策金利据え置きを発表した。同時に公表された金融政策委員会 (MPC)の議事録によると、決定は全会一致だった。中銀は四半期物価報告も公表。成長率とインフレ率予想を下方修正し、低金利が続くことを示唆した。

  政策金利は過去最低の0.5%で据え置いた。9人のMPCメンバー全員が据え置きを支持。全会一致は昨年7月以来だった。インフレ率は今年いっぱい1%未満にとどまると予想。低インフレ見通しを受けてイアン・マカファティー委員も前回までの利上げ主張を撤回した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想で同氏の方向転換を言い当てたのは25人中3人のみだった。

  議事録によると「MPCは予想の中心シナリオに対するリスクが短期的に若干下向きだと判断した。低インフレがさらに長期化する可能性を考慮した」という。「実際の低インフレは引き続き目先の賃金上昇圧力の高まりを抑えるだろう」との見解も示した。

  当局者らは、新興国の経済成長が「近年に比べて遅いペースとなる」公算が大きく、世界経済へのリスクは「下振れ方向だ」との認識も明らかにした。

  物価報告によれば、インフレ率は2年以内に中銀目標の2%を超える見込み。また、当局者らは3年間の予測期間内に利上げがある「可能性は半分以上」とみている。

  今回の報告で、英中銀は来年1-3月(第1四半期)のインフレ率予想を1.2%と昨年11月時点で見込んだ1.5%から引き下げた。その後徐々に加速し18年第1四半期には2.1%、その1年後は2.2%になると予想した。今年の賃金の伸び率も3%と、前回予想の3.75%から下方修正した。

  今年の国内総生産(GDP)成長率見通しも引き下げ、2.2%(従来予想2.5%)とした。17年と18年はそれぞれ2.4%と2.5%と予想した。

  これらの予測は17年7-12月(下期)中の0.25ポイント利上げと、18年7-9月(第3四半期)の0.25ポイント追加利上げを前提としている。

  マカファティー委員は昨年8月から今年1月まで0.25ポイントの利上げを主張してきた。議事録によると「MPCメンバーの1人は低インフレの長期化で賃金の伸びペースが当面、従来の想定よりも緩慢になると考えた。従って、インフレ上振れリスクの顕在化は幾分遅れる公算が大きく、直ちに金融政策を引き締める必要はなくなった」と判断したという。

  カーニー総裁は一連の発表後に記者会見し「世界で最も開かれた経済の一つである英国は、世界の厳しい環境や金融市場の混乱継続による影響を受けざるを得ない」と述べ、それが理由でインフレ圧力が後退したと指摘した。

  次の動きについてはMPC全員が利上げだと考えていると発言。マイナス金利を導入する可能性は検討せず、MPCの議論は利上げ時期に集中していると明らかにした。ただ、「金利については適切な時期に適切な行動をとる」と述べ、利上げ時期の見通しを示すことは避けた。

原題:BOE Unanimously Holds Rate as Low Inflation Forces Vote Switch(抜粋)
Carney Says Inflation Pressures Fading as Global Risks Build(抜粋)
Carney Says Whole MPC Thinks Next Rate Move Will Be Up(抜粋)
Carney Says MPC Didn’t Discuss Possibility of Negative Rates(抜粋)

(最終2段落にカーニー総裁の記者会見の発言を追加します.)
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