ドラギ総裁:世界のインフレの弱さはECBが行動しない理由にならず

  • ECBのドラギ総裁はフランクフルトで講演
  • 政策委員会は3月10日に刺激策拡大決める可能性

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は4日、インフレが世界中で弱い状況を理由にECBがユーロ圏に必要な追加刺激措置を見送ることはないと言明した。

  同総裁はフランクフルトで講演し、「今日の世界経済にはそろってインフレ率を押し下げるさまざまな力が働いている」と指摘。その上で、「重要なのは中銀が使命を果たすため責務の範囲内で行動することだ。ユーロ圏においてはそれが、他の国や地域とは異なる困難を生み出すかもしれない。しかし、その困難を軽減することは可能であり、困難は行動しない理由にはならない」と語った。

  ECBは現在、金融政策姿勢を再検証しており、政策委員会は3月10日に刺激措置の拡大を決める可能性がある。ユーロ圏のインフレ率は1月に0.4%に上昇したが、再びマイナス圏となる可能性が高い。

  ドラギ総裁は「われわれが低インフレに屈服せず断固たる姿勢を貫けば、インフレ率はわれわれが目指す水準に戻るだろう。一方で、「『容赦のないディスインフレ圧力』に屈してしまえば、あるいはインフレ低下傾向の長期化を許してしまえば、ディスインフレを恒久的なものにしてしまう」と語った。

  原油下落など一時的要因によるインフレ低下に過度に反応するべきではないとの議論もあるが、ドラギ総裁は低インフレが長引けばインフレ期待の弱さがユーロ圏に根付くリスクを指摘。「プラスの供給ショックとして始まったものがマイナスの需要ショックに転じることもある。低インフレ長期化という背景の中で金融政策は、継続的な供給ショックについて気を緩めることはできない」と語った。

  さらに「より拡張的な政策を取ることが必要であれば、副作用のリスクがわれわれの行動を止めることはないという点に疑問の余地はない」とし、「政策に起因するゆがみを抑えることを常に目指すが、何よりも優先するのは物価安定という目的だ」と明言した。
  

原題:Draghi Says Weak Global Inflation No Reason for ECB Inaction (1)(抜粋)

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