資金流出恐れる中国、「銀聯」使った香港での保険購入にまで規制

  • デビットカード利用での本土住民の保険購入が香港で急増
  • 本土住民は元安に備え香港で保険購入と群益証券アナリスト

中国当局が本土からの資本流出に歯止めをかけようと今週、保険業界に介入した。数十万人の本土住民が本土発行の銀聯のクレジットカードあるいはデビットカードを携えて香港に渡り保険商品を購入しており、それに対応した。

  本土の住民は正式には外貨への両替と海外送金が年5万米ドル(約590万円)相当を超えてはならないとされているが、こららのカードを使えば、そうした規制をすり抜けることができた。

  香港を訪れた本土住民はAIAグループや英プルーデンシャル、カナダのマニュライフ・フィナンシャルなどの保険会社で香港ドル建てと米ドル建ての保険を購入。購入額は平均5万米ドルだが、最大100万米ドル以上に達するケースもあった。銀聯カードの利用額が本土の銀行口座から引き落とされる。

  本土住民は購入した保険商品を売却して現金化、保険の売却で得たクリーンな資金として世界のどこかに送金することができた。中国の習近平国家主席が汚職撲滅を目指した反腐敗運動を展開する中で、こうした保険商品は中国で破産したり刑事訴訟を受けたりした場合でも差し押さを免れる。つまり香港の保険商品は、本土住民が持つ資金の本当の保険になっている。

元安への備え

  群益証券の鄭春明アナリスト(上海在勤)は「本土の住民は人民元の一段安に備え香港で保険商品を買っている。本土の景気が芳しくない中で、中国当局は本当に資金流出を懸念している」と述べた。

  香港で本土住民に販売された保険商品は2014年に244億香港ドル(約3700億円)と過去最高を更新。前年比46%増、12年との比較では146%増えた。事情に詳しい関係者によれば、中国国家外為管理局(SAFE)は4日から銀聯カードを利用しての本土以外での保険商品購入額が1件当たり5000米ドルを超えないことを確認している。

原題:Card-Swiping Currency Dodgers Face New China Insurance Curbs (1)(抜粋)

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