長期金利が過去最低、株下落や日銀オペで買い優勢-先物は最高値更新

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  • 先物は前日比48銭高の151円40銭で終了、長期金利0.02%に低下
  • 新発2年債利回りマイナス0.20%、5年はマイナス0.185%まで低下

債券相場は上昇。長期金利は過去最低水準を付け、先物は最高値を大幅に更新した。株式相場の下落に加えて、日本銀行の長期国債買い入れオペの実施が買い手掛かりとなった。

  5日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)低い0.04%と、3日に付けたこれまでの過去最低の0.045%を下回って開始。いったん0.05%を付けた後、徐々に水準を切り下げ、0.02%まで低下した。新発2年物の361回債利回りはマイナス0.20%、新発5年物の126回債利回りはマイナス0.185%と、ともに過去最低を更新した。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「債券は取引開始から買いが強い。2―5年ゾーンはレポの流動性も懸念されてショートしづらい雰囲気が出てきている。5年債は予想以上に買われている。マイナス金利で売る人も減る。益出しで売っても次に何を買えば良いのか困る状況だ」と話した。「プラス金利なら買う投資家はそれなりにいるとみられ、10年債はゼロ%に近いプラス金利までは買われるイメージではないか」と述べた。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比15銭高の151円07銭で取引を開始。午後にいったん151円03銭まで伸び悩んだが、その後は再び上昇し、151円42銭を付けて、過去最高値を大幅に更新。結局は48銭高の151円40銭で引けた。その後の夜間取引では高値更新を続けている。

  ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「円高・株安も背景にあるが、日銀の国債買い入れオペ実施で買いが優勢となっている」と話した。「国債入札日はプレミアムを求めて金利が上昇しやすく、日銀の買い入れオペの日は、日銀に売ることを前提にして買いが入り、金利が低下しやすいという傾向がある」と話した。

日銀国債買い入れオペ

  日銀が今日実施した今月3回目の長期国債買い入れオペの結果によると、残存期間1年超3年以下、3年超5年以下の応札倍率が前回から低下した。一方、5年超10年以下は上昇した。

  日銀国債買い入れオペについて、ドイツ証の山下氏は、「すぐに札割れにはならないと思ってめちゃくちゃなレートは今のところ付いていない」と話した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「不安定な状況下で、入札も日銀オペも、2月16日以降は警戒が必要。3月に国債償還資金が入ってくると、現物債を売りにくくなるのではないか」と語った。

  この日の東京株式相場は大幅続落。日経平均株価は一時400円超の下落となり、結局、225円40銭安の1万6819円59銭で終えた。東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=116円台後半で推移した。4日の海外市場では一時116円53銭と先月21日以来の水準までドル安・円高が進んだ。

  三井住友アセット・マネジメントの深代潤債券運用グループヘッドは、「1月末に日銀がリスク対応で動いた後、1週間で円高・株安に動いて、再びリスク対応で早期に動くのではないかと、追加緩和期待が盛り上がっている。市場は一段と金利が低下すると織り込み始めている」と語った。

  ブルームバーグ調査によると、米国市場で5日に発表される1月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比19万人増加が見込まれている。昨年12月は29万人2000人増加だった。

  三井住友アセットマネジメントの深代氏は、「米国では堅調見通しだったISM非製造業景気指数が怪しくなっている。製造業だけでなく非製造業が落ちてくれば、雇用も怪しくなる。米雇用統計は今のところ高水準だろうが、ゆっくりと落ちてくるのではないか」と分析した。

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