最大の難関は米国の安全保障めぐる審査か-シンジェンタ買収実現で

  • シンジェンタが米国に置く施設にCFIUSが関心寄せる公算
  • 中国化工集団とシンジェンタは自主的にCFIUSに届け出へ

スイスの農薬・種子メーカー、シンジェンタ買収で合意した中国化工集団(ケムチャイナ)にとって、買収を実現させる上での最大の難関は対米外国投資委員会(CFIUS)かもしれない。

  米国の安全保障に関わる企業の合併・買収(M&A)案件を審査するCFIUSが、この買収計画を二つの側面から審査する可能性が高い。こうした問題を扱う法律の専門家はそう指摘する。米国における食料安全保障に関わる案件かどうか、統合後の会社の拠点が米軍基地に近過ぎないかどうかを見極めることになりそうだという。

  専門家によれば、シンジェンタはルイジアナやノースカロライナ、ネブラスカの各州
に研究・生産設備を置いており、CFIUSが関心を寄せる公算が大きい。

  財務省を中心に国防総省や国務省などの省庁が関与するCFIUSは、海外投資家による米企業の買収案件を審査しており、米国の安全保障を損ねると見なされる案件については大統領に差し止めを勧告できる。

  中国化工とシンジェンタは3日、430億ドル(約5兆1000億円)規模の統合計画を正式に発表。シンジェンタは発表資料で、「デューデリジェンス(資産査定)過程で国家安全保障をめぐる明白な懸念は特定されなかった」が、両社は自主的にCFIUSに届け出ると説明。シンジェンタのミシェル・ドマレ会長はバーゼルでの記者会見で「大きな障害はない」と語った。

原題:ChemChina Seen Facing U.S. Security Hurdle to Win Syngenta (1)(抜粋)

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