NY外為:ドルが7年ぶりの大幅安-複数利上げシナリオを疑問視

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3日のニューヨーク外国為替市場でドルが下落。米金融政策当局が7年前に債券購入プログラムの開始を発表して以来の大幅安となった。米国の景気が減速している兆候が示され、米国とその他中央銀行との金融政策の間に開きがあるとの見方が後退した。

  ドルは主要9通貨に対して1.7%を超える下げとなった。米国の経済成長が減速しているとの懸念が背景にある。

  BNPパリバの外為トレーディング責任者、ピーター・ゴラ氏は「通貨市場は金利市場と反目してきたが、ここに来て金利市場に軍配が上がっている」と述べ、「米金融政策当局が予測する4度の利上げに対して、市場では年内の利上げ見通しは0.7回となっており、双方の見解には隔たりがある。どちらかが間違っている」と続けた。

  世界的な需要減をめぐる懸念と成長減速への政策当局者の対応を背景に、為替市場は混乱している。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は1.7%低下。一時は1.9%低下と、2009年以来で最大の落ち込みとなった。ドルは対円で1.7%安の1ドル=117円90銭。ドルは対ユーロで1.7%下げて1ユーロ=1.1105ドル。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁はマーケット・ニュース・インターナショナル(MNI)とのインタビューで、「金融市場と一連の経済データに起きた現象について、成長見通しおよびこの先の成長通しへのリスクが変わる過程である可能性を示すものとして」金融政策当局者は「認識している」と述べた。

  朝方発表発表された1月の非製造業総合景況指数は2014年以来の低水準となり、経済成長見通しを暗くした。

  先物市場の動向によれば、年末までのフェデラルファンド(FF)金利実効レートは0.495%と予想されている。これは0.25ポイントの追加利上げを示唆する水準の0.625%よりも現在の実効レートである0.38%に近い。

  ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、5日に発表される1月の米雇用統計では雇用者の増加幅が昨年9月以来初めて20万人を下回ると予想されている。雇用統計の内容次第では、ドル売り継続が決定的になる可能性がある。

  クレディ・アグリコルのG10通貨戦略責任者、バレンティン・マリノフ氏(ロンドン在勤)は「リスクオフの長期化は追加引き締めという点で金融当局の行動を抑制すると、市場は予測しているようだ」と述べ、「ドルが継続的な売り圧力を脱するには、この日に加えて5日発表の米統計が予想を下回る内容になる必要がある」と続けた。 

原題:Dollar Suffers Worst Day in 7 Years as Traders Face Fed Reality(抜粋)

(相場を更新し、第5段落以降を追加します.)
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