英首相に提示のEU草案、銀行規則の二重化を容認

  • 非ユーロ圏はEU銀行法を二次法として適用、大幅な柔軟性確保へ
  • ユーロ圏は「より統一された」規則が必要と主張

国家主権の拡大を求めるキャメロン英首相を満足させるため欧州連合(EU)が提示した案は、ユーロ圏と非ユーロ圏で二重の銀行規則を認める可能性を示唆している。

  EUは2日に公表した草案で、金融の安定向上に必要な「金融機関のプルーデンス要件」などの規則に関して、非ユーロ圏に比べ、一元的な銀行監督機関と破綻処理当局を持つユーロ圏に対しては「より統一のとれた方法で策定された」規則を適用するべきかもしれないとの認識を示した。EU内でユーロを導入していないのは英国、スウェーデン、ポーランドなど9カ国に上る。

  ユーロ圏が金融面の結びつきをかつてないほど強める一方、キャメロン首相はロンドンの金融センター、シティの保護を確実にすることを狙っている。2日のEU案は非ユーロ圏がEU銀行法を施行する際、一次法ではなく技術的な規則と位置づけられる二次法として適用できるようにするなど、非ユーロ圏により大幅な柔軟性を許容している。

  スコットランド・ダンディー大学で金融・規則を専門とするリチャード・リード主任研究員は、今回の草案について「金融危機後に域内資本市場の規則統一を進めてきたEUにとって、さらなる後退」になる可能性があると指摘。「金融サービス業の重要性に対する意識が高く、不必要なEU法で国際競争力がそがれることがないよう腐心する英国にとっては有利な内容かも知れない」と語った。

  草案は将来ユーロ圏加盟国を救済する必要が生じた際、英国が資金を提供する義務はないことも保証した。

原題:EU Banking Rules Divide at Euro-Area Border in Cameron Deal (1)(抜粋)

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