アブダビも政府ファンド資産取り崩しへ、原油安で赤字対応-フィッチ

アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系ファンド(SWF)、アブダビ投資庁(ADIA)の資産が今年末までに大幅減少する見込みだ。原油安を受けて膨らんだ財政赤字の穴埋めに政府が同ファンドの資金を利用するためだと、フィッチ・レーティングスが指摘した。

  フィッチのリポートによると、ADIAの資産は今年末には4750億ドル(約56兆7000億円)と、2014年末についての推計値5020億ドルから減少する見込み。17年には増加に転じると予想している。政府は今年と来年の財政赤字を埋めるために自国通貨および外貨建て国債を発行する可能性もあるとフィッチは記述。アブダビの財務省は自国通貨建て債発行に向けて中央銀行および市中銀行との協議を加速させているという。

  ロシアやノルウェーなど産油国は原油価格低迷の時期の財政を支えるため、原油高時代に積み立てた準備資産を取り崩し始めた。また、世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアは、国営石油会社サウジアラムコの新規株式公開(IPO)の可能性を示唆している。

  アブダビ政府は、アブダビ国営石油会社(ADNOC)からの配当に歳入の大部分を頼っている。「ADNOCの配当が財政赤字を埋めるのに十分となる2017年には、ADIAの資産は再び増えるだろう」とフィッチは予想した。ADIAはコメントを控えた。

原題:Abu Dhabi to Take Billions From ADIA for Debt, Fitch Says (3)(抜粋)

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