トヨタ、米国若者向けブランド「サイオン」から撤退-販売低迷で

  • サイオンのほぼ全モデル、8月からトヨタブランドに
  • 販売台数は3年連続で減少、ピーク時の3分の1にも届かず

トヨタ自動車は米国で展開する若者向けブランド「サイオン」から撤退する。顧客層を若者に広げる目的で同社としては従来にないブランドとして2003年に出発したが、最近の販売台数は10年前に付けたピーク時の3分の1未満に低迷していた。

  発表資料によると、今年8月からサイオンのほぼ全モデルはトヨタ・ブランドとして販売される。唯一ブランドを移行しない「tC スポーツ・クーペ」については同月に生産終了の予定。トヨタはサイオンを米国の幹部を鍛える場として、また販売価格の値引きなし、前払い方式の保守・点検を含めたマーケティング・プログラムを試す場として利用してきた。

  サイオンは型破りな車の実験台としてや、小売り慣行に新風をもたらす役割を担ってきたが、販売の落ち込みでその役割を正当化することがだんだん難しくなっていた。当初モデルのハッチバック「xA」やワゴン「xB」には発売当時、高い需要があった。06年には3モデルしかなかったにもかかわらず、販売台数はピークの17万3034台に達した。それが昨年は7モデルを抱えながら、5万6167台の販売にとどまった。

  「サイオンによって、トヨタのブランド網では試行が難しかったかもしれないアイデアを高速展開させることができた」と、北米トヨタの最高経営責任者(CEO)のジム・レンツ氏は発表文でコメント。「若者の顧客を魅了し取り込む方法を学んで、トヨタとそのディーラーをより強くすることが目標」だったとし、それは達成されたと語った。

  この発表文でトヨタは1004に上るサイオンのディーラーをどのように支援していくのかについて、明らかにしていない。ディーラーとのフランチャイズ契約解消は高くつく可能性がある。フォード・モーターは10年に「マーキュリー」ブランドから撤退したが、関連費用として3億3900万ドル(現在の為替レートで約400億円)を計上した。

  サイオンの累計販売台数は昨年までで約109万台。購入者の約7割はトヨタ車を買うのが初めてで、5割は35歳未満だった。

原題:Toyota Killing Scion as Youth Brand Fails to Revive Sales (1)(抜粋)

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