クレディ・スイス、戦略追随は裏目でUBS同様に低迷か-4日決算

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  • クレディ・スイスの利益は新構造下の全部門で減少とアナリスト予想
  • UBSのウェルスマネジメント部門からは34億フランが純流出

スイスの銀行、クレディ・スイス・グループの株主らは国内の同業UBSグループの決算内容を見て、収益の変動の少ないウェルスマネジメントを中核とする事業モデルが必ずしも安定的な利益を意味しないことに気づいた。

  クレディ・スイスは4日、ティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)がUBSの路線に追随する戦略を昨年10月に打ち出した後で初の四半期決算を発表する。トレーディング事業を縮小し、特にアジアでのウェルスマネジメントに力を入れる戦略だ。UBSの2日の発表によれば、2015年10―12月(第4四半期)はウェルスマネジメントも投資銀行部門も減益となり、株価は1年余りで最大の下落となった。クレディ・スイスも連れ安となり3.7%下落。

  クレディ・スイスの昨年第4四半期の純損益は43億スイス・フラン(約5060億円)の赤字となり、通期も08年以来で初の赤字になる見込み。投資銀行事業ののれん代63億フランの大きな部分を償却するためだ。新しい組織構造の下での最初の四半期は、全部門が税引き前で減益になるとアナリストらは予想している。

  UBSは昨年第4四半期に、ウェルスマネジメント部門の顧客資金が34億フランの純流出となった。資金を引き揚げた顧客の多くは新興市場の事業主で、クレディ・スイスの顧客層とも重なる。

  クレディ・スイスはアジア太平洋事業の税引き前利益を18年までに倍以上に増やすことを目指しているが、中国を中心とした新興市場減速の影響を受けそうだ。 

  昨年6月に就任したティアムCEOの戦略が利益率向上につながるとの確信を、投資家はまだ持てずにいる。UBSの株価は事業再編を発表した12年終盤以降に18%上昇。同期間にクレディ・スイス株は16%下落。ティアムCEOの新戦略発表後もUBS株に追いつく兆候はない。
 

原題:Credit Suisse Profit Challenge in Focus After UBS Wealth Slump(抜粋)

(最終段落を追加します.)
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