任天堂株が乱高下、2カ月ぶり高値から急落-1.7%安で取引終える

  • 15年10-12月期の純利益が市場予想を上回る
  • 3DS、WiiUのハード、ソフトとも販売減少

任天堂株が乱高下し、2カ月ぶりの高値まで買われた後に急落、終値は同1.7%安の1万6885円となった。

  株価は取引開始直後に前日比4.8%高の1万8000円まで買われ、昨年12月11日以来の高値となった。ただ徐々に値を下げると午前10時45分ごろに急落、前日比4.3%安の1万6430円まで売られた。

  2日に発表した2015年10-12月期の純利益は前年同期比36%減の291億円だったが、アナリスト4人の予想平均(230億円)を上回った。10-12月の営業利益は335億円(市場予想332億円)、売上高は2215億円(同2526億円)。通期予想に変更はない。また、前年同期に355億円あった為替差益が11億円に縮小した。

  任天堂の据え置き型ゲーム機「WiiU(ウィー・ユー)」は、ソニーの「プレイステーション(PS)4」などとの競争で苦戦している。携帯機「3DS」も発売から6期目となり、販売台数は減少傾向だ。次世代ゲーム機の「NX」は今年中に詳細を発表する。新たな収益源として期待されるのはスマートフォンゲームだが、同社は昨年10月、昨年内の開始予定を今年3月に延期した。

 2日の決算会見で君島達己社長は、収益率の高いダウンロード販売の増加や広告宣伝費の抑制により「売り上げは減少したが、営業利益は確実に上がってきている」と語った。また3月に開始するスマホゲームの事前登録を近く開始すると述べた。NXの開発も順調という。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニアアナリスト、村上宏俊氏は決算発表後のリポートで株価への影響について「第一印象はニュートラル」だとした。10-12月期実績はコンセンサス並みで「特にサプライズはない」という。今後の注目点としてモバイルゲーム事業の進ちょくとNXの開発・発売状況などを挙げた。

スマホに人気キャラ

  決算資料を基にブルームバーグが試算したところによると、10-12月期の3DSとUのハードとソフトの販売数はいずれも前年同期を下回った。特に3DSはハード、ソフトとも3割前後の落ち込みとなった。ただ、年間の販売見通しについてはこれまでの予想を維持した。

  ゲーム配信を自社ゲーム機に限ってきた任天堂だが、昨年3月にスマホゲームへの参入を発表、スマホゲーム運営に秀でたディー・エヌ・エー(DeNA)と資本・業務提携した。17年3月までにスマホゲームを5本程度出す予定。

  スマホゲームの「Miitomo(ミートモ)」は、プレーヤー自身をかたどったキャラクターを使って、友人と遊べるものになる。開始時の課金はなく、ゲーム中でアイテムを購入することによる収益化を検討している。君島社長は、第2弾のゲームは任天堂の人気キャラクターを使ったものになると述べた。

  SMBC日興証券のアナリスト、前田栄二氏は決算前の取材で来期と再来期の「利益の大部分はスマホから上げると考えている」と述べた。Uと3DSからの収益減少が予想され、新型ゲーム機が発売された場合も「費用が先行する」とみている。

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