双日:インドネシア石炭権益の売却検討-COP21合意で需要減不可避

  • インドネシアの一般炭事業を持ち分対象から一般投資へと変更
  • 非資源分野などへの資産入れ替えを進める一環

双日の茂木良夫最高財務責任者(CFO)は3日の決算会見で、インドネシアで保有する発電用石炭である一般炭の権益売却を検討する考えを示した。世界的な環境意識の高まりで、温室効果ガス排出量の多い一般炭の需要は減少するとみており、非資源分野などへの資産入れ替えを進める。

  茂木CFOは、昨年の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で各国が温暖化対策の新たな枠組みで合意したことを引き合いに、「品質の低い一般炭に対する世界的な需要の減退は避けられない」と説明。持ち分法対象としていたインドネシアの一般炭事業から役員を引き揚げるなどして、第3四半期までに連結対象から外したと述べた。「近い将来イグジットも考える」とし、出資引き揚げも検討する。  

  持ち分法対象から一般投資に変更したことに伴う出資株式の再評価により、約100億円の評価益を計上。投資簿価が低く、利益は出ている鉱山権益という。持ち分対象から外した具体的な案件については言及を控えた。双日はインドネシアで3つの一般炭鉱山に出資しており、同国での一般炭の持ち分生産量は年間300万トンと国内商社の中でトップ。オーストラリアでも一般炭の権益を保有している。

  茂木CFOは、投資している一般炭事業から「全て手を引くことはない」と説明。ミャンマーやスリランカなどでは火力発電用の需要があるとして、一般炭の取引事業については引き続き注力していく考えを示した。

  同日発表した2015年4−12月期決算は、連結純利益が前年同期比18%増の322億円。評価益など一過性利益を計上したほか、米国での石油樹脂取引などが好調だった。今期(2016年3月期)の純利益見通しは400億円を据え置いた。ただ、原油や天然ガス、石炭事業で減損損失が生じる可能性が高いとして、「現状では非常にハードルが高いと思っている」と述べた。

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