野村HD株が急落、減収減益や海外赤字拡大、利益目標延期も

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野村ホールディングスの株価が3日、約4年間で最大となる下落率を記録した。2日発表した2015年10-12月(第3四半期)決算では、連結純利益が前年同期比で49%減少。また海外事業では赤字が拡大し、利益目標の達成時期を延期することが明らかになった。

  野村HD株の終値は前日比68.7円(10%)安の600円。2011年11月以来の下落率となった。取引時間中は13%下げる場面もあった。大和証券グループ本社の株価は3.3%安で取引を終えた。

  野村の第3四半期の連結純利益は前年同期から半減し354億円となり、14年4-6月期の199億円以来の低水準となった。昨夏以降の中国を発端とした市場混乱を背景に、株式売買手数料や企業の株式引き受けなど投資銀行業務が低調だった。海外事業は税引き前損益が199億円の赤字(前年同期は70億円の赤字)となった。

  ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真最高経営責任者(CEO)は、投資家が「証券株は大丈夫だろうかと思っていた」ところに野村の決算が発表された。現在の市場環境では「収益の悪化が続く可能性がある」との懸念から売りにつながったと分析。海外ビジネスについては「手ごわい競争相手と戦わなくてはならず、野村でも収益化することは難しい」ということが示されたと指摘した。

足元の業績

  柏木茂介財務統括責任者(CFO)は2日の決算会見で、目標だった海外利益500億円の今期での達成について「現実の数字から非常に難しいのは明らか」として達成時期を延期すると説明。2020年3月期までのいずれかの時点で達成したい考えを示した。野村が2020年という新たな期間を示したのはこれが初めて。

  海外拠点の税引き前損益は、米州123億円、欧州57億円、アジア・オセアニア20億円と全地域で赤字だった。6四半期ぶりに赤字に転落したアジア・オセアニアは前年同期に162億円の利益を稼ぎ出していた。

  柏木CFOは、決算後のアナリストとの電話会議で足元のビジネスの状況について、個人向け(リテール)業務は1月に株式相場が大きく下落したことが投資家心理に悪影響を与えているとし、「いいものではない」と述べた。

  アセットマネジメント業務は順調に資産が積み上がっているとの見方を示した。一方、法人向け(ホールセール)業務では、本来なら1月は繁忙期であるはずのトレーディング業務がリスクオフの動きから「ボリュームは落ちており、スロー」だと語った。

(第2段落に終値を追加します.)
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