欧州債:ドイツ国債が上昇-インフレ期待を示す指標は1年ぶり低水準

2日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、10年物利回りは9カ月ぶり低水準を付けた。ユーロ圏のインフレ期待を示す指標は約1年ぶりの低水準にとどまった。

  インフレ期待の指標である5年先スタートのインフレスワップ5年物フォワードレートは前日からほぼ変わらずの1.51%。これは過去最低を記録した2015年1月以来の低水準。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は1日、景気回復への下振れリスクが高まる中、3月に政策スタンスを見直す方針をあらためて表明した。

  原油相場は12年ぶり安値を付けた前月から20%余り上昇したものの、域内のインフレ期待を示す指数は回復せず、ECBが月600億ユーロの国債購入を昨年3月に開始する前の水準にとどまっている。緩和策拡大の確率が高まったほか、物価上昇の弱さも国債需要を支える要因だ。

  ノルデア銀行のチーフストラテジスト、ヤン・フォンゲリッヒ氏(ヘルシンキ在勤)は「5年先スタートのインフレスワップ5年物フォワードレートが原油相場とともに上昇しなかったことはECBの大きな懸念材料で、懸念の対象が原油相場にとどまらず大きく広がっている様子を示唆している」と指摘。「インフレ期待が低下する環境では、国債は当然のことながら好調だ。インフレ期待へのECBの敏感さも加わって、国債相場はさらに押し上げられる」と語った。

  ロンドン時間午後4時22分現在、ドイツ10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.31%。一時は0.30%と、昨年4月30日以来の低水準を付けた。同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格は0.39上げ101.855。

  この日発表された昨年12月のユーロ圏生産者物価指数(PPI)は前年同月比3%低下した。11月は3.2%低下だった。これも相場の上昇要因となった。

  イタリア10年債は下落し、利回りは2bp上昇の1.49%。同国はこの日、銀行団を通じて30年債を90億ユーロ発行した。ポルトガル10年債の利回りは6bp上げ2.99%となった。

原題:Europe’s Inflation Outlook at One-Year Low Boosts German Bonds(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE