日本株は大幅続落、原油安と円高嫌気し幅広く売り-業績警戒も強まる

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3日の東京株式相場は大幅続落。海外原油価格の続落や為替の円高推移、米国株安など世界的なリスク回避の広がりから先物主導で売り圧力が強まった。自動車や機械など輸出関連、鉄鋼など素材関連、商社や証券株中心に幅広い業種が安い。IHI神戸製鋼所野村ホールディングスなど業績失望銘柄の急落も投資家心理を冷やした。

  TOPIXの終値は前日比45.77ポイント(3.2%)安の1406.27、日経平均株価は559円43銭(3.2%)安の1万7191円25銭。

  アバディーン投信投資顧問の窪田慶太インベストメント・マネジャーは、「リスクオフの流れの中で原油安・円高のトレンドになると、日本株は円の変動率以上に売られる同じトレンドを何度も繰り返している」と指摘。ファンダメンタルズは変わっていないが、「日本マーケットの流動性の高さが響いている」との認識を示した。

  前週末の日本銀行によるマイナス金利政策導入後に戻りを試した日本株だったが、海外の投資環境の厳しさが再認識され、きょうの日経平均は一時670円安と日中では1月14日(771円)以来の下げ幅を記録した。終値ベースでも、日銀会合前日の終値1万7041円からの戻りの大半を相殺し、1月相場で攻防を繰り返した心理的節目の1万7000円が再度意識されている。

  2日のニューヨーク原油先物は5.5%安の1バレル=29.88ドルと再び30ドルを割り込み、終値で1月21日以来の安値を付けた。3日の米エネルギー情報局(EIA)の統計発表を前に、米原油在庫が拡大し、世界的な供給超過の悪化が示されるとの観測が広がった。

米長期金利10カ月ぶり低水準、リスク資産見切りも

  前日の米国株はダウ工業株30種平均が300ドル近く下落、対照的に米10年債利回りはほぼ10カ月ぶりの低水準となる中、きょうのドル・円相場は一時1ドル=119円40銭台と前日の日本株の終値時点120円44銭に対し円高に振れた。

  海外市場、為替動向に加え、国内企業決算に対する懸念も株価指数の押し下げ要因だ。工事採算の悪化や特別損失計上で2016年3月期業績予想を下方修正、期末配当を無配にするIHI、鋼材事業のコスト増加や建設機械事業の悪化で16年3月期予想を減額した神戸鋼、昨年10-12月期純利益が市場予想を下回った野村HDは東証1部の下落率上位に並んだ。

  岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、「原油価格持ち直しで世界経済後退懸念を払拭(ふっしょく)できるかもしれない矢先だったが、原油が二番底を試しにいったことで一気にリスク資産に見切り売りが出た」と言う。さらに、「IHIなど業績悪化銘柄や減配発表銘柄が投資家心理を冷やしている」ともみていた。

  東証1部の業種別33指数は証券・商品先物取引、鉄鋼、機械、輸送用機器、非鉄金属、海運、卸売、ガラス・土石製品、電機、その他金融など32業種が下落。石油・石炭製品の1業種のみ上昇。売買代金上位ではトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソフトバンクグループ、カシオ計算機、マツダ、三菱商事、三井物産、デンソー、日立製作所、三井化学、新日鉄住金が安い。半面、昨年4-12月期営業利益が前年同期比32%増だったNTTデータは逆行高。東証1部売買高は31億382万株、売買代金は3兆1397億円。値上がり銘柄数は164、値下がりは1735。

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