2月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロは対円で続伸、ECB追加緩和への疑問が広がる

1日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが上昇。ドラギ欧州中 央銀行(ECB)総裁はさらなる金融政策でユーロ上昇を抑えることが できるのか、市場では疑問が高まっている。

ユーロは対円で8日続伸。これは2013年12月以来の最長連続高とな る。ECBの当局者2人は3月10日に開かれる金融政策会合を前に、追 加緩和観測に対して慎重になるよう求めた。

昨年12月のECB金融政策会合では投資家の予想を下回る規模の追 加策が発表され、市場ではドラギ総裁が域内から必要な支援を受けられ るのか疑問視された。

ノムラ・ホールディングスの為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ロンドン在勤)は「本当にバズーカが出てくるのかとい う疑問がある」と述べ、「バズーカが十分に予測されているのであれ ば、相場への影響はすでに織り込み済みだろう。量的緩和や追加緩和を 講じる度に、その効果は薄れている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対円で0.4%上昇して1 ユーロ=131円74銭。対ドルでは0.5%上げて1ユーロ=1.0888ドル。

ドラギ総裁は1月21日、域内のインフレを押し上げるべくあらゆる 措置を検討すると表明した。ECBは下限政策金利の中銀預金金利をマ イナスに引き下げているほか、債券購入策を通じて成長拡大を図ってい る。

ブダペストでの会議でECB政策委員会メンバーのノボトニー・オ ーストリア中銀総裁は「12月に市場が期待し過ぎたことは明白だ」と述 べた。またクーレ理事はユーロ圏の回復を守る上で、金融政策には限界 があることを示し、ECBが3月10日の政策委員会で金融政策姿勢につ いて「再検証し、場合によっては考え直す」だろうと述べた。

コメルツ銀の通貨ストラテジスト、エスター・ライヒェルト氏は 「12月のECBに失望した後で、市場参加者はECBに何を望むのかに ついて非常に慎重になっている」と述べ、「12月の苦い経験から市場参 加者はECBの行動を過度に織り込むことをためらっている」と続け た。

原題:Euro Traders Challenge Draghi’s Capacity for Another Surprise(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、中国不安薄れ下げ埋める-エネルギー株安い

1日の米国株式相場はほぼ変わらず。原油相場の反落を受けてエネ ルギー株が売りを浴びた一方で、フェイスブックやアルファベットが上 昇し、中国経済の成長減速が波及するとの懸念の後退に寄与した。

インターネット関連銘柄が上昇し、株式相場を支えた。グーグルの 親会社アルファベット、フェイスブックはいずれも1.2%を超える値上 がり。ネットフリックスはアップルが買収案を提示するとの観測で買い を集め、2.5%高。2日に四半期決算を発表するエクソンモービルは原 油価格の大幅反落を背景に2%安。アルファベットは市場の引け後に四 半期決算を発表した後、時間外取引で上昇。

S&P500種株価指数は前営業日比0.1%未満下げて1939.38。一時 は1%安となっていた。ダウ工業株30種平均は17.12ドル(0.1%)安 い16449.18ドル。ナスダック総合指数は0.1%上昇。

ルツェルン州立銀行(スイス)のトレーダー、ベンノ・ガリカー氏 は「新しい月を前向きにスタートできると期待していたが、実際にはま だ不安定だ。2月も容易ではなさそうだ」と語る。「焦点は中国と原 油、企業決算だ。中国から出てくる弱い経済統計と原油安が株式市場の 上値を抑えている」と述べた。

午後にフィッシャー米連邦準備制度理事会(FRB)副議長のハト 派的なコメントが伝わると、米国株は下げ幅を縮め始めた。同副議長は 最近の市場の動揺による影響を見極める必要があるとして、米金融当局 の行動は事前に決まっていないと述べた。

今週はS&P500種採用銘柄のうち100社以上が四半期決算を発表す る。アルファベットはニューヨーク時間午後4時55分現在、6.2%高。 オンライン広告販売の好調な伸びやコスト管理強化が寄与し、四半期利 益と売上高は予想を上回った。

アナリスト調査では、500銘柄全体では5.6%の減益が予想されてい る。1月15日の時点では7%減益の予想だった。すでに決算を発表済み の企業のうち、79%で利益が予想を上回り、49%で売上高が予想を超え た。

この日発表の米経済統計では、米供給管理協会(ISM)が発表し た1月の製造業総合景況指数が4カ月連続の活動縮小を示した。米商務 省発表の12月個人消費支出(PCE)の伸びは停滞。消費者は所得の増 加分を貯蓄に回したことが示され、インフレ加速の兆候は見当たらなか った。

市場の関心は週後半に発表される雇用関係のデータに移る。3日に はADP民間雇用者数が発表され、5日には米労働省が1月雇用統計を 発表する。フィッシャーFRB副議長は最近の金融市場の混乱や中国を めぐる不透明感が米国経済にどの程度影響を及ぼすかを判断するのは非 常に困難だと述べ、米金融政策当局の今後の行動が明確でないことを示 した。

ミスクラー・ファイナンシャル・グループ(ボストン)の国際株式 担当マネジングディレクター、ラリー・ペルッツィ氏は「原油がここま で下げれば普通は株価も下げるのだが、この日は安値を離れた」と指 摘。「大幅高や大幅安の日々が続いたこの2週間、トレーダーや投資家 は神経をすり減らした。中央銀行の政策や企業決算を重視する動きで、 こうした状況がやや緩和された」と述べた。

天然ガス供給のクエスターは23%急騰。米バージニア州最大の公益 事業持ち株会社、ドミニオン・リソーシズはクエスターを約44億ドルで 買収すると発表した。

ツイッターは6.6%上昇し、ほぼ4カ月ぶりの大幅高。投資家のマ ーク・アンドリーセン氏とプライベートエクイティ(PE、未公開株) 投資会社のシルバー・レークが「何らかの取引を検討した」とオンライ ンニュースサイトのジ・インフォメーションが報じたことが材料視され た。

米食品供給のシスコは8.4%の大幅高となり、上場来最高値を更 新。第2四半期決算が予想を上回った。

原題:U.S. Stocks Little Changed as China Worry Fades, Energy Slips(抜粋)

◎米国債:反落、年初からの上げは行き過ぎとの見方で

1日の米国債相場は反落。10年債利回りは昨年10月以来の低水準から上 昇した。過去最高の滑り出しとなった年初からの相場上昇は行き過ぎで はないかとの見方から、売りが出た。

先週は日本銀行がマイナス金利の導入に踏み切った後、世界的に国 債利回りが低下した。ブルームバーグがまとめたデータによると、米10 年債の相対力指数(RSI、期間14日)は先週、30まで低下する場面が あった。30を下回るか70を上回ると、方向転換を示唆するといわれる。 この日は34.9まで上昇した。

CRTキャピタル・グループの政府債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は「短期的に利回りは現在の水準から上昇すると考えてい る。利回りが低下するには弱い経済指標という形で別の材料が必要にな るだろう」と述べた。

1月は株式相場と原油価格が急落し、インフレと経済成長の見通し が後退。債券の安全性を求める動きとなった。米連邦公開市場委員会 (FOMC)は先週、政策金利を据え置いた上で、緩やかなペースで金 利を上げていく方針を示した。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比3ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.95%。同年債(表面利 率2.25%、償還2025年11月)価格は8/32安の102 21/32。

10年債利回りは1.9%前後とされるテクニカルな抵抗線に接近、一 時1.91%と昨年10月2日以来の水準まで低下した後、上昇した。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏は「相場は長い間にわたり上昇してきた。今は利益確定の動 きだ。日本と米国は経済状況が違い、中央銀行の政策も異なるというこ とが認識され始めている」と語った。

米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は最近の金 融市場の混乱や中国をめぐる不透明感が米国経済にどの程度影響を及ぼ すかを判断するのは非常に困難だと述べ、米金融政策当局の今後の行動 が明確でないことを示した。これを受け、米国債は下げ渋る場面もあっ た。

フィッシャー副議長は1日、ニューヨークで講演。原稿によれば、 副議長は「一連の動向が金融状況を根強く引き締めることになった場 合、世界的な景気減速が示唆される可能性があり、そうなれば米国の成 長やインフレにも影響を及ぼすであろう」と述べたうえで、「しかし、 ここ数年間にも同様のボラティリティが見られた期間があり、その時は 景気に永続的な爪痕は残さなかった」と続けた。

金融当局がインフレ目標の基準とする個人消費支出(PCE)価格 指数は昨年12月に前年比で0.6%上昇。エコノミスト予想に一致し た。11月は0.4%上昇だった。当局の目標は2%上昇。

1月の米製造業活動は4カ月連続で縮小した。雇用計画の抑制が進 んだ。米供給管理協会(ISM)が1日発表した1月の製造業総合景況 指数は48.2。前月は48と、2009年6月以来の最低水準だった。

ブルームバーグがまとめた金利先物データによると、年内の利上げ 確率は62%として織り込まれている。昨年末の時点では93%前後だっ た。この算出は次の利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が 新たな目標レンジの中央になるとの仮定に基づく。FOMC政策決定当 局者は昨年12月に今年4回の利上げが実施されるとの見通しを示した。

5日発表の1月の雇用統計では失業率は2008年以来の低水準にとど まると予想されている。

原題:Treasury Yields Rise From October Lows as Rally Meets Resistance(抜粋)

◎NY金:続伸、3カ月ぶり高値-中国めぐる不安で逃避需要が強まる

1日のニューヨーク金先物相場は続伸。ほぼ3カ月ぶりの高値とな った。中国と米国の製造業活動のさらなる縮小が示されたことから、逃 避先としての金の買いが活発になった。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシ ュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「ボラティリティや不透明 感から逃れようとする動きが見られる」と指摘。「弱い数字は金の支え になる。弱い指標が出れば、米金融当局が金利を引き上げる可能性が低 下するとの見方が広がるからだ」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前週末比 1%高の1オンス=1128ドルで終了。一時は1129.40ドルと、中心限月 としては昨年11月3日以来の高値をつけた。

銀先物は0.7%上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパ ラジウムは値上がり。プラチナは下落した。

原題:Gold Rises to Three-Month High as China Woes Fuel Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:急反落、先週の上げ消す-中国不安や供給増を嫌気

1日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が大幅反落し、今年最長の上昇局面とな った先週の上げを帳消しにした。中国の製造業活動が悪化している兆候 を受け、需要低下の可能性を警戒した。昨年12月の石油輸出国機構 (OPEC)産油量はインドネシアの再加盟が影響し、日量3311万バレ ルに増加した。

みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレ クター、ボブ・ヨーガー氏は「きょうの主な材料は中国経済データの悪 化だ。これで需要低下の可能性が示唆された」と指摘。「OPECから は減産の兆候がまったく見えない。供給が潤沢な状況は続く」と続け た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前営 業日比で2.00ドル(5.95%)安い1バレル=31.62ドルで終了。先週1 週間では4.4%上昇していた。ロンドンICEのブレント4月限は1.75 ドル(4.9%)下げて34.24ドル。

原題:Crude Erases Last Week’s Rally on China Data, OPEC Output Gain(抜粋)

◎欧州株:下落、中国と米国の経済指標が楽観ムードに水を差す

1日の欧州株式相場は下落。中国と米国の製造業関連のデータがい ずれも活動縮小継続を示したため、前週末に月間ベースの下げ幅縮小に 寄与した投資家の楽観ムードに水を差した。

指標のストックス欧州600指数は前週末比0.2%安の341.61で終了。 一時は1.2%下げた。中国景気減速への懸念や原油急落で、同指数の先 月の下落率は1月としては2008年以来の大きさだった。日本銀行のマイ ナス金利導入や欧州中央銀行(ECB)への緩和拡大期待を背景に過去 2週間に年初来の下げ幅をやや縮めたものの、世界景気をめぐる懸念が 再び相場を動かす要因になってきている。

EFGアセット・マネジメントの調査責任者、ダニエル・マリー氏 (ロンドン在勤)は「世界の成長に関して相反する兆候が出ている」と し、「全てが人々を混乱させ神経質にさせる内容だ。ちょっとしたマク ロイベントやデータでセンチメントがどちらにも傾き得る」と語った。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業総合景況指数は 市場予想を下回り、4カ月連続の活動縮小を示した。これを受けてスト ックス600指数は下げ幅を拡大。中国国家統計局が発表した1月の製造 業購買担当者指数(PMI)は3年ぶり低水準と、予想以上に悪化し活 動縮小が過去最長の6カ月連続となったことを示した。

この日の取引ではネットワーク機器を手掛けるフィンランドのノキ アが11%安。サムスン電子との特許をめぐる係争で仲裁裁判所が下した 判断が売り材料となった。フランスのアルカテル・ルーセントは12%急 落。テクノロジー銘柄は業種別19指数の中で最もきつい値下がり。

原油安を背景にエネルギー銘柄も大きく下げた。ノルウェーのシー ドリルを中心に売りが広がった。

原題:Europe Shares Drop as Disappointing China, U.S. Data Damp Mood(抜粋)

◎欧州債:総じて下落、ECBの追加緩和めぐる観測が市場を支配

1日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落した。欧州 中央銀行(ECB)当局者の発言内容に国債相場はまた揺さぶられた。

ドラギ総裁はこの日も緩和策を3月に検証すると発言したものの、 域内の国債は前週の上げ基調を維持できなかった。

1月21日の総裁発言を受け、域内国債の平均利回りは前週末に4月 以来の低水準を付けた。その他のECB当局者らはブダペストでこの 日、取り得るいかなる政策に対しても現実的になるように促した。ノボ トニー・オーストリア中銀総裁が「理にかなった対応」を投資家に呼び 掛けた一方、クーレ理事は経済改革なくして景気回復は長続きしないと 強調した。

サンライズ・ブローカーズ(ロンドン)の債券調査部門エグゼクテ ィブディレクター、ジャンルカ・ジグリオ氏は「国債市場ではかなりの 規模の緩和拡大が既に織り込まれている」とし、「期待し過ぎであまり にも時期尚早のようだ。ノボトニー総裁の発言が逆風となった。過度に 早く織り込まれた場合、いったん売って相場が戻るのを待ち、ECBの 結果予想で再び参入するという投資手法によりかなりのチャンスができ る」と語った。

ロンドン時間午後4時29分現在、ドイツ10年債利回りは前週末比3 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.36%。一時 は0.30%と、昨年4月30日以来の低水準を付けた。同国債(表面利 率0.5%、2026年2月償還)価格は0.315下げ101.41。

スペイン10年債利回りは5bp上昇し1.57%。同年限のイタリア国 債利回りは6bp上げ1.47%。同国財務省は銀行団を通じて30年債を近 く発行する計画を発表した。

原題:Euro-Area Bonds Decline as ECB Stimulus Review Signals Dominate(抜粋)

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