ECBがくぎ刺す、政府は改革し市場は現実的になれ-3月会合を控え

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  • 当局者らは3月10日の政策委員会前に刺激策について検証
  • 最新の調査によると、ユーロ圏の製造業者は値下げを実施

ユーロ経済への次の刺激策を検討しようとしている欧州中央銀行(ECB)の当局者らは1日、政府に構造改革実施を促すと同時に、投資家には金融当局の行動について非現実的な期待を抱かないようくぎを刺した。

  ブダペストでの会議でクーレ理事は、ECBが3月10日の政策委員会で金融政策姿勢について「再検証し、場合によっては考え直す」だろうと述べた。同時に、経済改革がなければ景気回復は持続しないと強調した。政策委員会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は、市場が昨年12月よりは「理にかなった」期待や反応を示すことを望むと述べた。12月はECBの決定措置が市場を失望させユーロが下落、国債利回りが上昇した。

  異例の金融緩和にもかかわらず、原油安と中国減速に起因する貿易低迷がユーロ圏のインフレ回復を阻んでいる。英マークイット・エコノミクスが1日公表した1月のユーロ圏製造業購買担当者調査結果によると、域内製造業者の出荷価格は1年ぶりの大幅下落だった。

  クーレ理事は「ECBは景気回復のための役割を果たす用意があり、その能力もあることを既に明確にしている」とした上で、「しかしながら、回復が構造的なものとなり潜在成長率が上昇、構造的失業が減るためには、金融政策だけでは不十分だ」と論じた。

  ノボトニー総裁は3月10日に公表される最新のECBスタッフ経済予測が追加刺激策に関する決定の鍵だとし、過大な期待を抱かないよう投資家にくぎを刺した。「12月に市場が期待し過ぎたことは明白だ。あれが教訓になるはずだ」とし、今回は「もう少し理にかなった対応を市場に望みたい」と語った。

  中銀預金金利の再引き下げについて協議するのは「全く時期尚早だ」とも述べた。ベルギー中銀のスメッツ総裁もブダペストで発言。3月に初めて公表される18年の予測は重要だと指摘。「さらに1年先までの予測が示される。これを見て状況を見極めることが非常に重要だ」と語った。ECB当局者らが議論しているのは「長期の低インフレについてであってデフレについてではない」とも述べた。

原題:ECB Tells Governments to Step Up and Markets to Be Rational (1)(抜粋)

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