中国の人民元防衛、まるで軍事活動-ビッグママが立ちはだかる

中国人民元の下落に賭ける取引を行っていた 投機家に対する中国人民銀行(中央銀行)の激しい攻撃を、中国当局は 軍事的な例えで表現している。

人民銀の鄭州培訓学院の王勇教授は「厳しい戦い」への心構えを政 策当局に促し、人民元の安定維持に向けて奮闘する中で穀物や石油、金 を政府が備蓄するよう訴えた。中国商務省の研究員、梅新育氏は共産党 機関紙の人民日報(海外版)1面に掲載された寄稿文で、資産家の投資 家ジョージ・ソロス氏が中国に仕掛ける攻撃は成功しないと記した。

人民元下支えを図る人民銀の最近の行動の「前線」に立つ香港のト レーダーにとり、当局者のこうした言葉は自分たちを取り巻く雰囲気に ぴったりだ。

上海商業銀行の調査責任者、林俊泓氏(香港在勤)は「2016年1 月12日という日を、私は忘れることができない」と話す。人民銀はこの 日、香港市場で大規模な人民元買い介入を実施。その結果、銀行間金利 が過去最高水準に跳ね上がり、人民元下落を見込んだ取引をしてきた投 機家は打撃を被った。当局のメッセージは、「央媽」(大まかにビッグ ママの意)とも称される人民銀と争うつもりなら、その危険を覚悟せよ というものだ。

HSBCホールディングスのアジア経済調査共同責任者、フレデリ ック・ニューマン氏(香港在勤)は、「中国当局は『ここのボスは誰 か』をはっきりさせたかったのだ」と指摘した。

人民銀は今年に入って情報収集活動を強化した。香港で事業活動を する国有企業や中国の銀行に対し、人民元の空売り注文を出した顧客に 関する詳細を提供するよう求めた。人民銀はまた、人民元が一定水準に 下落するたびにドルを売り、香港市場で人民元を継続的に防衛してき た。

原題:Battle for the Yuan: How China’s Big Mama Hurt Speculators (1)(抜粋)

--取材協力:Molly Wei.

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