【個別銘柄】マイナス金利で銀行株は急落、ソニーやドコモは急騰

更新日時

1日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  銀行株:三井住友フィナンシャルグループ(8316)が前営業日比7.6%安の3677円、みずほフィナンシャルグループ(8411)が5.9%安の193.7円、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が5.5%安の576.1円など。日本銀行が発表したマイナス金利政策導入についてSMBC日興証券は、1月29日に株価が下落したが銀行株は底打ちとは言えないと指摘。市場金利低下・貸出競争激化で国内資金利益依存が高い銀行に影響がでるとみる。SBI証券の藤本誠之シニア・マーケット・アナリストは銀行株下落について、メガバンクに関しては本来そこまで影響はないはずだが、イメージの悪さが先行していると電話取材で語った。

  ソニー(6758):12%高の2836円。2015年10-12月期の連結営業利益は前年同期比11%増の2021億円になった、と29日に発表。市場予想の1736億円を上回った。年末商戦のゲーム販売などが好調だった。クレディ・スイス証券は、デバイス事業が停滞したもののゲームや音楽などその他の事業が好調で全社で健闘、ややポジティブな印象と評価。株価はイメージセンサーの悪化懸念で調整しているが、今後徐々に反転が期待できるとした。

  NTTドコモ(9437):14%高の2885円。15年10-12月期の連結営業利益は前年同期比19%増の2229億円になった、と29日に発表。市場予想の1885億円を上回った。新料金プランとドコモ光の効果で通信サービス収入がプラス反転となった。同時に発行済み株式総数の5.67%、金額にして5000億円を上限に自己株を取得するとも発表した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は29日、好決算に加えて自社株買いを発表したことはポジティブサプライズと指摘した。

  日新製鋼(5413):15%高の1296円。17年3月をめどに新日鉄住金(5401)が日新製鋼を買収し子会社化する方針と1日午後に発表。現在8.3%の新日鉄住金の日新製鋼への出資比率を、51-66%の範囲まで引き上げることを想定している。これと同時に新日鉄住金は、発行済み株式総数の4.33%、金額にして1000億円を上限に自己株を取得すると発表。終値は10%高の2347円だった。

  村田製作所(6981):16%高の1万5845円。15年4-12月期の連結営業利益は前年同期比46%増の2354億円になった、と29日に発表。高付加価値製品の投入やコストダウンなどが寄与した。通期計画は2720億円で据え置いた。クレディ・スイス証券では、北米スマートフォンの生産調整による業績下振れリスクが最大の懸念だったが、第3四半期営業利益は第2四半期並みの高水準を維持、底力を発揮したと指摘。顧客基盤の強さ・広さ、製品競争力の強さが改めて確認できる決算と評価した。

  セイコーエプソン(6724):21%高の1957円。15年4-12月期の連結営業利益は前年同期比26%減の819億円になった、と29日に発表。通期予想は910億円で据え置いた。JPモルガン証券では、10-12月期は402億円と同証予想の248億円を上回ったとして、30日付で投資判断を「中立」から「オーバーウエート」に引き上げた。第4四半期の営業益は保守的で、本決算に向けて増額修正余地が残ったとみる。

  新日鉄住金ソリューションズ(2327):15%安の2296円。野村証券は29日付で投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価を3100円から2700円に引き下げた。売上構成比が高い金融・鉄鋼系顧客のIT投資が今後減少すると予想。15年初以降の株価はTOPIXを57%アウトパフォームし、今後の高い期待値は株価に織り込まれたと分析した。

  三越伊勢丹ホールディングス(3099):2.6%安の1473円。SMBC日興証券は29日付で投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」に引き下げた。免税売り上げだけでなく国内富裕層消費の鈍化を懸念すると指摘。目標株価は2000円から1800円とした。

  資生堂(4911):13%高の2524.5円。15年12月期の連結営業利益は375億円と従来計画を25%上回ったもよう、と29日に発表した。ブランドのイノベーション効果やインバウンド需要獲得で日本事業が好調だった。

  関電工(1942):12%高の821円。15年4-12月期の連結営業利益は98億2100万円と前期比2倍だったと29日に発表。首都圏を中心としたオフィスビルなどの建設需要を背景に民間建設投資が高水準を維持する中、受注活動を強化したほかコスト削減を進めたことが寄与した。SMBC日興では、工事採算向上を評価し、同証による業績予想を上方修正したほか目標株価を830円から870円に引き上げた。

  日本ガイシ(5333):6.7%高の2639円。4-12月期の連結営業利益は前年同期比41%増の609億円になった、と29日に発表。通期計画は720億円で据え置いた。SMBC日興では10-12月期が195億円と市場予想を上回り、ポジティブと評価。下落を予想していたセラミックス事業の利益率が上昇し、通期会社計画を超過する確度がさらに高まったと分析した。

  協和発酵キリン(4151):5.6%安の1630円。16年12月期の連結営業利益計画は前期比32%減の300億円、と29日に発表。市場予想は427億円だった。公的薬価基準の引き下げや研究開発費増加が響く。

  ウシオ電機(6925):12%高の1732円。4-12月期の連結営業利益は前年同期比65%増の105億円になった、と29日に発表。円安ドル高の進行や個体光源事業の拡大などが寄与した。また、発行済み株式総数の0.5%にあたる64万株、金額で10億円を上限に自己株取得を行う。

  トクヤマ(4043):25%安の177円。16年3月期の純損益予想を140億円の黒字から1030億円の赤字に下方修正する、と29日に発表。マレーシア事業で1200億円超の減損損失を計上する。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、マレーシア多結晶シリコンプラント2期は商業生産を開始しているが、簿価の90%以上を減損して自己資本が大きく毀損(きそん)、単独黒字化へのハードルは高い印象と指摘した。

  住江織物(3501):7.3%高の337円。岩井コスモ証券は29日付で投資判断を「中立プラス」から「アウトパフォーム」に引き上げた。12日発表の6-11月期は増収増益を達成、従来計画も上回ったが、通期計画は据え置いた。同証では訪日外国人の増加もありホテル・バスなどでの内装需要が拡大、通期業績も計画上振れを期待するとした。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE