コンテンツにスキップする

J Flagの小瀬沢氏:株価上昇に疑問、日銀のマイナス金利でも

更新日時
  • 「金融緩和をこの3年やってきて、ほとんんど効果がない」
  • 株式市場のボラティリティが落ち着くには3-6カ月

日本株運用の投資助言会社J Flagインベストメントの小瀬澤央氏は、日本銀行が導入を決めたマイナス金利が市場に与える効果は、前回の金融緩和に比べて薄れており、株価上昇が今後も継続するかは疑問視している。

  同氏は株式市場の現在のボラティリティ(変動率)が落ち着くには3-6カ月を要すると予想。昨年中にポジションの一部を現金化し現在は様子見状態だ。株価が1万8000円台に回復した際には保有分の部分売却を進める。

  小瀬澤氏は「結局、金融緩和をこの3年やってきて、ほとんんど効果がない」と指摘。「マイナス金利にしたからといって何が変わるのか」と疑問を呈する。同社は日本株を買い持ちするロング戦略と、買い持ちと売り持ちを組み合わせたロング・ショート(L/S)戦略で、計250億円の運用を助言している。

  日銀は1月29日の金融政策決定会合で、日銀当座預金の付利に0.1%のマイナス金利を適用することを決定。日経平均株価は同日、一時3.5%高まで上昇。1日の午前終値は前営業日比315円23銭(1.8%)高の1万7833円53銭。

運用収益

  2015年は日経平均の上昇率が9%にとどまる中、J Flagが助言するロング戦略ファンドは約24%の収益を上げ、調査会社ユーリカヘッジの集計によると日本に焦点を当てたロング戦略26本の中で4位となった。小瀬澤氏は「2016年は大きく下がらないが、大きく上がらない」と予想。11月以降の上昇局面で一部銘柄を利益確定のため売却し、年末までにロング戦略でポジションの1割程度、L/S戦略では半分程度を現金化した。

  現在のポジションはパチンコ関連銘柄をショート。若者離れや射幸性を抑制する新基準で遊戯人口が減少傾向にあるとの分析が背景。昨年一部売却した、化粧品関連サイトの運営や店舗販売を手掛けるアイスタイルや、天然調味料の製造・販売会社アリアケジャパンなどをロングしている。

  アイスタイルは訪日外国人の化粧品購入で業績が急拡大し昨年は株価が8倍に上昇、1日の午前終値は前営業日比14%高の1073円。アリアケジャパン株は日本食ブームで海外への輸出が伸びて2倍以上に拡大。1日は一時、上場来高値の6850円を付けた。

  株価が下がればこれらの銘柄も株価収益率(PER)が20倍程度まで下がると想定しているが、海外の消費者からの日本の安全な製品ニーズは拡大し続け業績は伸びると予想。「目先下がったとしてもここで売る必要はない」という。

1月もアウトパフォーム

  助言するファンドの1月のリターンは、ロング戦略が相場全体の動きより「若干いい」。L/S戦略では現金化が奏功し相場の下げの6割程度にとどめた。

  現在は日本株が下げ始めてまだ日が浅くボラティリティが大きいため「需給で売らなきゃいけない人が売っている」とみており、「手を出しづらい」と、ほとんど売買はせず様子見状態。日経平均が1万8000-1万9000円になれば売却を考えるという。こうした「株価が戻ったら売りたい人」が多いため、株価上昇は売却を引き起こしやすく、ボラテリティが高い状況は「少なくとも3-6カ月は変わらないんじゃないか」とみている。

(第4、7段落に最新の株価動向を追加します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE