コンテンツにスキップする

ソニー:10-12月の純利益予想上回る、ゲーム好調、デバイス不振

更新日時
  • PS4向けのゲームソフト販売が増加
  • 画像センサーはモバイル機器向けの需要減少、電池で減損

ソニーが29日に発表した2015年10-12月期の連結純利益は1201億円となり、市場予想を上回った。画像センサーが減収となった半面、年末商戦のゲーム販売などが好調で収益を押し上げた。

  アナリスト4人の予想平均は911億円だった。10-12月の営業利益は2021億円(市場予想1736億円)、売上高は2兆5808億円(同2兆5303億円)だった。今期(16年3月期)の業績予想は営業利益3200億円、純利益1400億円など変更はない。

  テレビや携帯電話事業の不振により前期までの7年間で6度の純損失を計上したソニーだが、12年に就任した平井一夫社長の構造改革の成果が出てきた。ゲーム機「プレイステーション(PS)4」が好調で、これが業績全体を支えた。来期以降は次の成長分野をどこに見出すかが課題だ。

  吉田憲一郎副社長は29日の決算会見で、イメージセンサー事業については「短期的には調整局面を迎えているが、長期的には成長牽引領域との位置付けは変えていない」と述べた。新たな課題が顕在化しているが、会社全体としての収益構造は改善してきているという。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮本武郎シニアアナリストは決算発表後のリポートで、デバイスは「スマートフォンの生産調整の影響が大きい」と指摘。それ以外のエレクトロニクス事業は付加価値を訴求する事業モデルが奏功し始めており、「デバイスが回復すればさらに良くなる構図」だとした。

デバイスで大幅下方修正

  決算資料によると、10-12月期はモバイル機器向けの需要減少の影響で画像センサーが大幅減収となったほか、電池事業で306億円の減損処理をするなどデバイス事業が不振だった。ゲーム&ネットワークサービス事業はPS4のソフトウエア販売が好調で、映画製作でも大幅な増収となり、デバイスの不振を補った。

  セグメント別の今期営業利益見通しはゲーム部門が850億円で、昨年10月時点に比べ50億円の増加。デジタルカメラなどイメージング・プロダクツ部門が同50億円増の630億円。これに対しデバイス部門は同820億円減の390億円にとどまるとしている。

  吉田副社長は会見で、CMOSイメージセンサーの生産計画を見直す考えを示した。同社は16年9月末までにCMOSセンサーの総生産能力を300ミリメートルのウエハー枚数ベースで8万7000枚に増強するとしていた。

  主要エレクトロニクス製品の今期販売見通しはスマートフォンが2500万台で昨年10月時点比200万台減少、液晶テレビは同50万台増の1200万台、PS4は10月時点と同じ1750万台。

  ソニーは18年3月期に営業利益5000億円、株主資本利益率(ROE)10%以上とする目標を掲げている。責任の明確化や意思決定の迅速化のために事業の分社化を進めており、テレビやビデオ・サウンド事業の分社化を終えた。収益源である画像センサーの半導体事業も4月に分社化する予定だ。

  岩井コスモ証券の西川裕康アナリストは、ソニーは前期までの危機的状況から脱したとした上で「来期は不透明感が強い」と述べた。市場は構造改革が一段落したソニーの成長に向けた「次の一手を待っている」という。

(第4段落に副社長発言、第5段落にアナリストコメントを追加.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE