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黒田総裁がドラギ氏猛追、マイナス金利競争で円高回避の意図との見方

  • サプライズ緩和で2年債利回りは独国債との格差が縮小
  • 量と金利の合わせ技でECBと同じ建て付けに-三菱UFJモルガン

日本銀行の黒田東彦総裁は巨額の国債を買い入れる異次元緩和にマイナス金利を加え、欧州中央銀行(ECB)と同じ土俵に立った。日本経済や金融市場の状況次第では、ドラギ総裁を追い越す可能性もある。

  29日の外国為替市場では意表を突く日銀のマイナス金利導入を受け、円は対ユーロで1%超急落。金融政策見通しの影響を受けやすい新発2年債利回りはマイナス0.085%と最低を更新し、マイナス0.48%前後のドイツ国債との利回り格差を縮めた。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りも過去最低の0.09%まで下げ、0.38%程度の独国債を引き離した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは、マイナス金利の導入は「かなりのサプライズ効果があった」と指摘。「量と金利の合わせ技で、ECBと同じ建て付けになった。日銀は物価が目的だと否定するだろうが、市場から見れば円高を避けたい通貨安競争的な意図がある」と語った。

  世界的な金融危機後の景気停滞やデフレ懸念を背景に、ユーロ圏やスイスなど欧州先進国ではすでにマイナス金利政策を採用している。設備投資や家計消費を活気づけ、予想インフレ率の低下を防ぐのが狙いとされる。

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