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証券監視委:HFTやダークプールの調査開始、証券各社など対象

更新日時
  • 高頻度取引特有のリスクや手数料体系など説明求める
  • 東証でのHFT取引拡大を受け実態把握に乗り出す

証券取引等監視委員会が高頻度取引(HFT)やアルゴリズム取引、「ダークプール」と呼ばれる取引所外市場について証券会社各社などに対し、実態調査を始めたことが28日、ブルームバーグ・ニュースの取材で分かった。

  25日付の調査文書によると、HFTと従来の自動取引との投資戦略や投資行動の違い、特有のリスク、HFTの顧客に対し特別に提供しているサービスの有無や手数料体系などについて質問。また、問題が生じた場合の発注制限・停止の可否についても説明を求めたほか、海外のHFT顧客の注文・約定データの保持・管理に関するサンプルの提出を求めている。

  金融庁は昨年9月に公表した2015事務年度の行政方針で、アルゴリズム取引などIT技術の複雑化・高度化に対応するため、市場監視システムの強化に努めると初めて記載した。同庁は同11月のブルームバーグの電話取材に、「実態把握をしていく必要があるという問題意識に基づいている。調査を踏まえ、検証を行う」と意義を説明していた。

  調査文書では、HFTをアルゴリズム取引のうち注文の仕組みとしてコロケーション、プロクシミティーホスティング、高速直接電子アクセスのうち少なくとも1つを含み、注文の開始や執行に人間が介在せずにシステム上で判断される取引などと定義。ダークプールについては、顧客説明用のマニュアルの提出を求めた。調査の回答期限は2月12日で、監視委は必要に応じヒアリングを行う。

  りそな銀行アセットマネジメント部・トレーディンググループの平塚崇グループリーダーは「まずは第一歩。今後、具体的に問題点が出されるのであれば、何らかの規制がされるのかというところに市場参加者の関心が高い」と言う。

  米調査会社のTABBグループの創設者であるラリー・タブ氏は、「HFTは世界中で規制や調査が行われている。透明性を確保することは信頼性を高め、市場を健全にする。その結果、資本が少なく、安定しない企業はいなくなり、強者だけが生き残るだろう」と話している。

  東京証券取引所によると、HFTなど発注スピード重視の投資家が使う国内コロケーションサービスの売買代金比率は10月末時点で40-50%で推移。高速化を図った現物株の売買システム「アローヘッド」が始動した2010年は10%程度だったが、1年後には35%になった。東証は昨年9月にアローヘッドを刷新、1日の最大注文件数を1.37億件から2.7億件、秒間処理件数は3万-4万件から5万件以上へ増やした。

(5段落以降に市場関係者の見解などを追記します.)
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