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長期金利が過去最低更新、日銀マイナス金利導入で-先物初の150円台

更新日時
  • 先物は89銭高の150円42銭で終了、一時150円70銭と最高値更新
  • 長期金利は一時0.09%まで低下、初の0.1%割れに

債券相場は上昇。長期金利は過去最低水準を更新し、一時0.1%を割り込んだ。新発2年や5年債利回りも過去最低を付け、先物は史上初めて150円台に乗せた。日本銀行が金融政策決定会合でマイナス金利の導入などを決めたことを受けて、買いが優勢となった。

  29日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.215%で開始。午後に入って、日銀発表後に買いが膨らむと、14日に記録したこれまでの最低水準の0.19%を大幅に下回り、一時13bp低い0.09%まで低下。その後は0.10%前後で推移した。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「黒田東彦総裁が付利引き下げをきっぱり否定していたので、市場はマイナス金利を将来的な選択肢として否定してはいなかったが、このタイミングでの導入は完全に予想外で、サプライズ感が非常に強い。株高・円安効果も非常に強い」と話した。「マイナス金利の導入で、ユーロ圏と同じく量的緩和とマイナス金利を併存させる同じ枠組みになった」との見方を示した。

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  中期債も大幅高。5年物の126回債利回りは一時マイナス0.085%を付け、2年物の361回債利回りはマイナス0.085%まで低下し、ともに新発債として過去最低水準を記録した。

  新発20年物の155回債利回りは一時11bp低い0.81%と2003年以来の水準に低下。新発30年物の49回債利回りは一時12bp低い1.05%と昨年1月以来の水準に低下。新発40年物の8回債利回りは11bp低い1.19%と昨年1月以来の水準まで下げた。

  UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは、「今回のマイナス金利導入で、日銀はできることは何でもやるとの印象」と説明。「国債買い入れ増額がなかったことで利回り曲線はスティープ化を見込んでいる」と述べた。

先物150円台乗せ

  長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比6銭高の149円59銭で開始。午後に入ると水準を切り上げ、18日に付けた過去最高値149円72銭を上回り、史上初の150円台乗せとなった。一時は150円70銭まで上昇し、結局は89銭高の150円42銭で引けた。

  SMBCフレンド証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは、「ターゲットを決めずに買うだけ買うと言っている以上金利は反応する。債券市場にはポジティブ。円安で素直に反応したが、これが今回のリスクオフ相場の根本を日銀だけで立て直せるかというと違うと思う」と述べた。

  日銀はこの日の金融政策決定会合で、マイナス金利による追加緩和に踏み切ることを5対4の賛成多数で決めた。これまでの量的・質的金融緩和に加え、当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用するなど金利でも金融緩和を進める。ブルームバーグが今回会合に向けて行った調査によると、エコノミスト42人のうち、追加緩和を予想したのは6人だった。

  東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは、「今回の措置で金利は低下するかもしれないが、これがどのくらいのマクロインパクトをもたらすかは不透明。黒田東彦総裁会見の詳細を待ちたいところだ」と指摘した。

  HSBC証券債券営業本部の城田修司マクロ経済戦略部長は、「もともと異次元緩和のコンセプトは政策の運営目標を金利からお金の量に変えたが、それをまた金利に戻したというところでサプライズがあった。同時に付利の引き下げやマイナス金利の導入は過去に何回か話し合われていて、日銀の中でアレルギーが強い政策だったのが今回決定されたという意味でもサプライズ」と述べた。

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