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ドル・円は118円台後半、日銀会合結果の発表控え円の上値限定的

更新日時
  • 前日の海外市場で一時119円07銭、約3週間ぶりドル高・円安水準
  • 日銀政策見極めたいとの思惑がレンジ相場に表れている-IG証

東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=118円台後半で推移。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明や米企業の業績懸念を受けた米株安で円買いが先行したものの、日本銀行の金融政策決定会合を控えて円の上値は限定的となった。

  28日午後4時現在のドル・円相場は118円65銭付近。円は一時118円42銭に上昇した後、118円93銭まで下げる場面があった。前日の海外市場ではFOMC発表直後に一時119円07銭と、6日以来の水準までドル高・円安が進んだが、米株がマイナス圏に沈むと、円が徐々に水準を切り上げる展開となっていた。

  IG証券の石川順一マーケットアナリストは、「あすの日銀会合については、政策据え置きが大方の見通しになっているが、追加緩和に踏み切る可能性も排除しきれない」と指摘。「日銀の政策を見極めたいという思惑がレンジ相場に表れている」と話す。

  日銀はこの日から2日間の日程で金融政策決定会合を開催。ブルームバーグが22日-27日に行った調査によると、エコノミスト42人のうち、今回会合での追加緩和を予想したのは6人(14%)にとどまった。同時に経済・物価情勢の展望(展望リポート)が公表される。生鮮食品を除くコア消費者物価指数(CPI)上昇率の新たな見通しや、物価上昇率目標の2%達成時期が注目を集めている。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部・為替市場グループの市河伸夫グループマネージャーは、「やはり焦点はあすの日銀会合の結果」と言い、追加緩和と見送りのどちらに転んでもおかしくない状況下で「緩和するリスクがあるとするならば、結果が出るまではドル・円は押した局面で拾われる可能性が相応にありそうだ」とみる。

  この日の東京株式相場は反落して始まり、日経平均株価の前日終値からの下げ幅が一時200円を超えた。その後は持ち直し、午前の取引終盤にプラス圏に浮上したが、午後には再び下落に転じ、結局、122円安の1万7041円で引けた。

ドル・円相場と日経平均株価

  FOMCは26、27両日に開催した定例会合後の声明で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを0.25-0.5%で据え置くことを決めたと発表した。その上で、「世界の経済・金融情勢を注視しているほか、そうした情勢が労働市場やインフレ、また見通しのリスクバランスに対してどのよう に影響するか精査している」と指摘。前回12月の声明にあった「リスクは均衡している」との文言を削除した。

  27日の米株式相場は、S&P500種株価指数が一時前日比0.7%高まで上昇していたが、FOMC後に上げを消す展開となり、1.6%安まで下げ幅を拡大。結局、20.68(1.1%)安の1882.95で取引を終了した。

  三菱東京UFJ銀行経済調査室のチーフ米国エコノミスト、栗原浩史氏(ニューヨーク在勤)は、FOMC声明について、「グローバルな景気や金融市場の動向を注視するという文言が再び加えられたのは予想通りではあったが、例えば昨年8月に盛り込まれたときに比べると、冷静な書き方だったという印象」と説明。「3月の利上げについても選択肢として残したということだと思う」とみる。

  米商務省が27日に発表した12月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、年率換算)は前月比10.8%増の54万4000戸と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値の50万戸を上回った。前月は49万1000戸(速報値49万戸)。年間ベースは14.6%増加して50万1000戸だった。

  栗原氏は、市場が米景気に対して悲観的な見方に傾いている感があるとした上で、「市場の見通しに比べると指標がそこまで悪化していないのではないか」と指摘。「短期的には、米景気が少しずつ安定してくるという指標が示される」可能性があるとし、ややドル高方向に振れる展開を見込む。

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