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日本株は反落、FOMCが世界減速リスクを注視-素材、輸出中心売り

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28日の東京株式相場は反落。米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が世界経済の減速リスクを注視していることが分かり、景気の先行きを懸念する売りに押された。鉄鋼や非鉄金属、繊維など素材株、鉱業など資源株、電機など輸出株、海運株が安い。日本銀行の金融政策判断を待とうとの姿勢も強く、主要株価指数は一時プラス場面もあるなど明確な方向感は出にくかった。

  TOPIXの終値は前日比8.6ポイント(0.6%)安の1392.10、日経平均株価は122円47銭(0.7%)安の1万7041円45銭。

  三井住友アセットマネジメントの石山仁チーフストラテジストは、FOMC声明は「今まで通りの主張を繰り返していたという印象で、判断しにくい。思った以上の成果はなかった」と指摘。原油市況も、「在庫が増えれば、すぐに30ドル割れもあり、中国も安定していない。為替の落ち着きもいつまで持続するか分からず、市場心理が揺れている」と話していた。

  FOMCは26、27日に開いた定例会合後の声明で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0.25-0.5%で据え置くことを決めた。緩やかなペースで政策金利を引き上げるとの見通しを維持する一方、「世界の経済・金融情勢を注視しているほか、そうした情勢が労働市場やインフレ、また見通しのリスクバランスに対してどのように影響するか精査している」と言及。前回12月の声明にあった「リスクは均衡している」との文言を削除した。27日の米国株は下落、FOMC声明後に売り圧力が強まった。

  また、鉱業・建設機械メーカー最大手の米キャタピラーは、2015年10-12月に機械販売が世界の全地域で減少したことを明らかにし、世界銀行は四半期見通しで鉄鉱石の需要がピークに近づきつつあり、20年末までの価格予想を引き下げた。

  きょうの日本株は、マクロ経済の先行きを不安視する格好で日経平均は朝方に一時200円以上下落。その後、ドル・円相場が円高方向に振れなかったほか、日銀判断を見守ろう買い戻しの動きも出て、午前はプラスに転じて終えた。ただし、積極的な買いが入る状況にもなく、中国株の軟調、ニューヨーク原油市況の時間外取引での下落などから午後は再度マイナス圏での取引が増加。今期業績計画を下方修正した川崎重工業が下げを広げたことなども投資家心理にマイナスの影響を与えた。上海総合指数は0.9%安で始まった後、一時下落率は2%を超えた。

  日銀は28、29日の日程で金融政策決定会合を開催。ブルームバーグが事前に行った調査ではエコノミスト42人のうち、1月会合で追加緩和を予想したのは6人(14%)となっている。東京海上日動火災保険・資産運用第2部の桑山祐介課長代理は、「現在の為替水準では緩和をやらなくてもいいように見えなくはない。ただ、市場の期待が高まっている分、やらなかった場合にはネガィテブインパクトも大きい」とみていた。

  東証1部33業種は鉄鋼や鉱業、海運、電機、非鉄、保険、繊維、機械、精密機器、石油・石炭製品など25業種が下落、水産・農林や食料品、空運、情報・通信、ゴム製品、小売など8業種は上昇。東証1部の売買高は21億4539万株、売買代金は2兆3773億円。上昇銘柄数は753、下落は1095。

  売買代金上位では、今期利益計画を下方修正したアルプス電気や日本航空電子工業が急落。ソニーや村田製作所、TDK、日東電工、東レ、三菱重工業、JFEホールディングス、NEC、川崎重も安い。半面、今期経常利益計画を上方修正したアドバンテスト、9カ月決算の大幅増益と野村証券の投資判断引き上げを受けた日立化成は急伸。JTやさくらインターネット、サイバネットシステム、コーセー、良品計画は高い。

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