ロシアとサウジによる原油協調減産の可能性、引き続き不透明

  • OPEC事務局長、非加盟国にも価格押し上げへの協力を要請
  • ロシアとサウジの協調を阻む従来の障害はそのままの状態

原油価格が1バレル=30ドル近辺で推移する中、世界的供給過剰の緩和に向け協調減産を求める声が今週に入って高まっている。問題は、特にロシアとサウジアラビアという最も大きな産油国が行動を起こそうとする姿勢を示していないことだ。

  石油輸出国機構(OPEC)のバドリ事務局長はOPEC加盟・非加盟の全ての産油国に向け原油価格を押し上げる取り組みに参加するよう要請。25日には「OPECとOPEC加盟国以外の国々が協力して取り組む課題と見なされるべきだ」と述べた。

  イラク石油相は26日、世界の2大原油輸出国であるサウジとロシアについて「より柔軟な姿勢を示す」準備ができているかもしれないとの見方を示した。

  しかし、原油価格が2003年以来の安値に下落したことによって経済的損失を受けているにもかかわらず、サウジとロシアが合意に達する準備ができている兆しはほとんど見られない。サウジは市場シェアを維持することを望み、ロシアは冬季に減産することはできないという従来の障害はそのままであり、両国の協調減産に関する協議は、具体的な行動への期待というより苦境に陥っている産油国の望みを反映していると、アナリストらは指摘する。

  両国の意見はシリア問題についても対立しており、外交面で大きな障害となっている。ロシアがシリアのアサド大統領を支持する一方、サウジは同大統領の退任を望んでいる。

  クウェートを拠点とする独立系石油アナリストでクウェート石油公社の元幹部、カメル・ハラミ氏は「協調は起こりそうにない。サウジはロシアの協力なしには減産しないだろう。ロシアが減産を受け入れない限り協調減産は実施されないとみている」と述べた。

  サウジとロシアが協調減産を検討している兆候はない。両国と米国の3カ国だけがそれぞれ日量1000万バレル超を生産している。
  
原題:Why a Russian-Saudi Deal on Cutting Oil Output Remains Elusive(抜粋)

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