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今週のFOMC、利上げ開始後の株・原油安で景気判断難しく

  • 市場混乱でギアシフトは時期尚早との見方も
  • 原油下落がインフレ期待に関する見通しの重しに

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長ら米金融当局者には今週、気の進まない仕事がある。3月の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの可能性を完全に排除しない形で、経済情勢の変化を認める必要があるからだ。

  今週26、27両日に開催のFOMCはフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.25-0.50%に据え置くと広く予想されている。声明はワシントン時間27日午後2時(日本時間28日午前4時)に発表される。

  FOMCが昨年12月16日に2006年以来初の利上げを発表してから、S&P500種株価指数は9.5%、原油価格は16%それぞれ下落。モルガン・スタンレーのエコノミストらは、金融状況が4回分の追加利上げに相当するほど引き締まったと試算している。

  ドイツ銀行の米国担当チーフエコノミスト、ジョゼフ・ラボーニャ氏は、米当局が「市場動向とそれが経済に悪影響を及ぼしかねないと認めるかもしれない」が、昨年12月時点で示した今年の複数回の利上げ見通しを支持するために「成長について十分に楽観的な印象を引き続き与えようとする可能性もある」と語った。

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  声明の第1段落では米経済成長の鈍化を反映し景気認識の更新が必要になろう。ブルームバーグが調査したエコノミスト予想中央値では、昨年10-12月(第4四半期)成長率は年率0.8%程度。米商務省は29日に米国内総生産(GDP)速報値を公表する。12月の米小売売上高は減少し、個人消費の勢いに懸念が強まっている。12月の米製造業活動は世界的な成長低迷やドル高を背景にここ6年余りで最も速いペースで縮小した。

  RBCキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、トム・ポーセリ氏は、当局が「個人消費と企業の設備投資に関する認識を若干弱める公算が大きい」と予想した。12月の声明では、個人消費と企業の設備投資は「ここ数カ月にしっかりとしたペースで伸びている」と記されていた。

  インフレ見通しの表現も微調整されそうだ。1月の原油安でインフレ率は当局の目標(2%)への回復が阻まれる恐れがある。セントルイス連銀のブラード総裁は14日、「原油価格が過去数週間に再び下落したことに伴う、市場ベースのインフレ期待の低下が気掛かりになりつつある」と発言した。こうした懸念を反映した声明になるとポーセリ氏は予想した。

  元アトランタ連銀調査責任者で現在はカンバーランド・アドバイザーズのチーフ金融エコノミストを務めるロバート・アイゼンバイス氏は、当局が今週のFOMCで声明を刷新するのは時期尚早だと指摘。「当局は行動しないと発表するだろう。当局者はインフレが上向く兆候を待ちつつ、海外や金融市場の動きをモニターしている」と述べた。

  12月のFOMC予測では、今年は4回の0.25ポイントの利上げが予想されていた。FF金利先物の動きには年内利上げは2回未満との見通しが織り込まれている。3月の利上げ確率はわずか23%と、12月時点の50%から低下した。  

原題:First Came Fed Rate Hike, Then the Fall: Decision Day Guide(抜粋)

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