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原油下落、輸入する新興国には恩恵より打撃が大きい可能性-米シティ

  • 産油国の政府系ファンド、新興国向け投資を昨年5.9兆円削減
  • 原油輸出国の経常収支、1998年以降で初の赤字となる可能性も

原油価格の下落の影響は、資源を輸入する新興国にとって恩恵より打撃の方が大きくなる可能性がある。

  それは、原油輸出国が歳入の減少を埋めようと新興国向け投資を引き揚げると予想されるためだと米シティグループは予想する。トルコやインドなどの国々にとって輸入コストが減少しても資本流出はそれを上回る痛手となり、経済成長が抑制されると同行は指摘する。

  シティグループの新興市場経済責任者デービッド・ルービン氏(ロンドン在勤)は25日のリポートで、産油国の政府系ファンド(SFW)が「新興国への資本流入を促す世界の流動性を生み出す一助になっている」と指摘。「その流動性が消え、資本移動と経済成長が引き続き阻まれる可能性がある」と記した。同氏は2014年2月に新興国通貨の下落が続くと的確に予測した。

Capital Flows to EM and Oil Prices

  ルービン氏は、国際通貨基金(IMF)の見通しを引用し、原油輸出国の経常収支は今年、1998年以降で初の赤字となり、これらの国々が世界の資本市場から資金を引き揚げざるを得なくなるとみている。原油価格は過去1年間に34%下落し、2003年以来の安値を付けた。

  同氏は国際金融協会(IIF)の推計を基に産油国のSWFによる新興国向け投資について、昨年500億ドル(約5兆9000億円)減少し5500億ドルとなったと説明した。産油国のSWFの資産総額は4兆ドルに上り、世界金融の主要な原動力の一つとなっている。

原題:Cheaper Oil May Hurt More Than Help Importers, Citigroup Says(抜粋)

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