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亜鉛は大幅供給不足に、グレンコアなど資源大手相次ぐ減産で-三井金

  • 16年の世界需給は44万トンの供給不足と予測
  • 亜鉛地金の今年後半の平均価格は1トン当たり2000ドルに回復へ

亜鉛生産で国内最大手の三井金属は2016年の亜鉛の世界需給が44万トンの供給不足になるとの予測をまとめた。グレンコアなど大手鉱山会社の減産発表が相次いだことで、原料不足から亜鉛地金の生産に影響が及ぶと見ている。昨年は20万トンの供給過剰だったが、大幅な供給不足へ転じる見通し。

  金属事業部の斉藤修営業統括部長が25日、ブルームバーグとのインタビューで述べた。「現在のような相場低迷下では新規鉱山の開発を行う業者はいない。鉱石供給のボトルネックが顕在化し、地金生産は減少するだろう」との見方を示した。16年の供給量は前年比2.9%減の1360万トン、需要量は同1.7%増の1404万トンと予測する。

  亜鉛鉱山をめぐっては従来から計画されていた豪センチュリー鉱山など複数の大型鉱山が閉山したことに加えて、昨年10月に亜鉛最大手のスイスの資源会社グレンコアが地金換算で約50万トンの鉱石生産を減産すると発表。11月には欧州最大の亜鉛生産会社であるベルギーのニルスターも最大40万トンの減産を検討していると発表。さらに中国の亜鉛製錬会社10社が50万トンの地金減産を発表した。

  斉藤部長は「グレンコアが減産を発表した際は市場では本当に減産するのか懐疑的な見方が多かったが、実際に減産を行うようだ」と指摘。これまでに明らかになった一連の減産によって「昨年と比べて亜鉛地金換算で100万トン程度の鉱石が出てこなくなる」とみている。

亜鉛の価格は下落傾向

  三井金では05年に亜鉛地金が37万トンの供給不足だったと見ている。当時は中国の資源需要が急増し、商品価格全体が高騰した時期。ロンドン金属取引所(LME)の亜鉛相場(3カ月物)は翌06年に過去最高の1トン当たり4500ドル超を付けた。44万トンの供給不足は近年で最も不足幅が大きかった05年を上回る規模となる。

  価格については亜鉛地金の在庫が減少してくる後半以降に回復に向かうと予測。1-3月の平均価格は1トン当たり1600ドル、4-6月は同1700ドル、7-12月が同2000ドルと予想。ただ「重要なピースである消費の伸びが抜けており、価格が上がるにしても上値は重い」とした。世界需要の約4割を占める中国で、亜鉛地金の需要の伸びが過去5年の平均3.5%から今年は2.5%に鈍化するという。

  25日のLME亜鉛価格の終値は同1515ドル。昨年の高値から4割弱下落した水準。12日には1444.5ドルまで下落し、09年7月以来の安値を付けた。

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