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サウジの米国債保有の秘密-オイルマネーの遺物か、財務省は開示せず

  • データが隠され続けていることは「非常に驚きだ」と元米財務次官補
  • サウジは過去1年だけで1000億ドル相当の外貨準備取り崩し

巨大な米国債市場には原油が不足し、オイルマネーが強力だった時代の遺物とも言うべき秘密が存在する。サウジアラビアが米国債をどれだけ保有しているのかという謎だ。

  原油安と中東での費用のかさむ戦争によってサウジが窮地に追い込まれる状況で、米財務省の報道管制によって1970年代以降うやむやにされてきた問題に注目が集まっている。

  サウジは過去25年で最大の財政赤字を穴埋めするため、過去1年だけで約1000億ドル(約11兆8670億円)相当の外貨準備を取り崩し、さらに重要資産である国営石油会社サウジアラムコの株式売却について初めて検討に入った。こうした緊張の兆しを受けて、世界最大で最も重要な債券市場でサウジが占める並外れたポジションをめぐり不安に拍車が掛かっている。

Plummeting Oil Prices Squeeze Saudi's FX Reserves

  サウジが必要な資金を調達するために世界有数と考えられる米国債保有の一部を売却すれば、大きなリスクだ。それとも最近の金融の嵐を避ける安全な投資先を求めて、サウジが米国債を購入する可能性があるだろうか。

  米財務省は規定の方針として、不安定な中東地域で長年重要な同盟国であるサウジ単独の米国債保有情報を決して開示せず、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)など石油輸出国機構(OPEC)産油国で主に構成する15カ国をグループ化し、全体の数字を示している。ところが、中国からバチカンに至るまで他の100カ国余りについては、米国債保有の詳細な内訳を個別に提供している。

  90年代後半に財務次官補(国際問題担当)を務めたピーターソン国際経済研究所の上級研究員エドウィン・トルーマン氏は「それをやめていないことは非常に驚きだ」と指摘。関係が難しく、米国が彼らの石油を必要としているという理由で財務省は「OPECを怒らせることを望まなかった」としながらも、「このような特別扱いを現時点で正当化するのは厳しい」との見方を示した。

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原題:The Saudi Debt Secret That U.S. Treasury Has Kept for 41 Years(抜粋)

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