コンテンツにスキップする

債券上昇、原油安受けた株安・米債高で買い-竹中発言で上げ幅縮小も

更新日時
  • 先物は5銭高の149円55銭で終了、新発30年債利回り1年ぶり低水準
  • 流動性供給入札結果、応札倍率3.12倍と前回同年限から低下

債券相場は上昇。原油先物相場の急反落を受けて、前日の米国債相場が堅調に推移したことや、国内株式相場の下落が買い手掛かりとなった。一方、竹中平蔵慶応大学教授の発言を受けて上げ幅を縮める場面もあった。

  26日の長期国債先物市場で中心限月の3月物は、前日比5銭高の149円55銭で開始し、直後に149円58銭まで上昇した。午後の取引開始後に横ばいの149円50銭を付けたが、取引終盤にかけて持ち直し、結局は寄り付きと同じ149円55銭で引けた。

  みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、今日の相場展開について、「株安・円高に振れているが、円債は先週末からのリスクオフ一服の中でも買われていたので、その揺り戻しという面もある」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.22%で開始。午後に入ると0.5ベーシスポイント(bp)高い0.225%を付けたが、0.215%まで下げた後、0.22%に戻した。新発20年物の155回債利回りは0.5bp低い0.915%。新発30年物の49回債利回りは1.5bp低い1.165%と、昨年1月22日以来の水準まで下げた。

relates to 債券上昇、原油安受けた株安・米債高で買い-竹中発言で上げ幅縮小も

  UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは、「原油反落で米株安・債券高とリスクオフの流れを受けて、寄り付きは強く始まった」と指摘。一方、26、27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)については「リスクオフの環境で利上げをしばらく止めるとの思惑が生じやすいが、それを判断するのは時期尚早。現時点で利上げ姿勢の変化はないのではないか」と述べた。

  前日の米国債相場は上昇。米10年国債利回りは前週末比5bp低い2.00%で引けた。米国株式相場や原油先物相場が下落し、安全逃避先として米国債への買いが優勢となった。ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が急反落した。

  この日の東京株式相場は大幅下落。日経平均株価は前日比2.4%安の1万6708円90銭で引けた。一時は2.7%安まで下げる場面があった。

  財務省が午後に発表した流動性供給入札(発行額5000億円)の結果によると、募入最大利回り較差がマイナス0.007%、募入平均利回り較差はマイナス0.009%となった。今回は残存期間5年超15.5年以下の国債が対象銘柄。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.12倍と、前回の同年限の3.74倍から低下した。

日銀決定会合

  日銀は28日から2日間の日程で金融政策決定会合を開催する。会合では新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)を公表し、物価見通しの下方修正と目標達成時期の再度の先送りを議論する見込み。

  竹中慶応大学教授(元経済財政担当相)は、ブルームバーグのインタビューで、今週の日銀決定会合で追加緩和を「やる必要はない」と述べ、参院選前に2016年度の補正予算とセットのタイミングで行うのが理想的との考えを示した。

  UBS証の井川氏は、「竹中氏の発言が報じられたことで円高・株安に振れ、債券市場でもある程度は緩和期待があったのか上昇幅を縮小している。竹中氏は消費増税の再延期にも言及しているが、タイミング的にインパクトがあったのは追加緩和の部分だろう」と分析した。

  日銀会合について、みずほ証の丹治氏は、「日銀は今回は追加緩和を見送る可能性が高い。株安は理由の一つになり得るが、円高進行は一服している。予想インフレ率が下がっているのは最近始まったわけではなく、昨年後半からだ。今夏の参院選が一つのヤマ場なのでまだ早いとも言える。4月時点で株価や為替が戻っていれば、追加緩和しないかもしれない」と話した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE