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日本株は続伸、原油連騰と内外緩和期待-資源、内需中心に全業種上げ

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25日の東京株式相場は続伸。国際原油市況の連騰、国内外中央銀行による金融緩和拡大への期待などでリスク資産を見直す買いが続いた。年初からの大幅安でバリュエーション面からも割安感があり、鉱業や商社など資源株のほか、主力商品を値上げするJTなど食料品株、サービスや小売、その他金融株など内需セクター中心に東証1部33業種は全て高い。

  TOPIXの終値は前週末比18.44ポイント(1.3%)高の1392.63、日経平均株価は152円38銭(0.9%)高の1万7110円91銭。日経平均は終値で4営業日ぶりに1万7000円に乗せた。

  三菱UFJ国際投信の石金淳チーフストラテジストは、「年初からの売られ過ぎで値ごろ感が台頭し、買いが入った。非製造業を中心に今期10%弱の増益が見込まれ、株価が10%も売られるほど業績が悪いわけではない」と指摘。また、日本銀行の追加金融緩和の可能性についても「やらざるを得ない状況にきている」との認識を示した。

  22日のニューヨーク原油先物は9%高の1バレル=32.19ドルと大幅続伸。20日に終値で12年ぶり安値に沈んだ後、値ごろ感からの買い戻しが続いている。アジア時間25日午後の時間外取引でも高い。欧州中央銀行(ECB)による追加緩和策への期待などで上昇した前週末の欧米株式の流れを受け、きょうのアジア株も香港や台湾、マレーシア、タイなどが上げた。

  岡三証券の平川昇二チーフエクイティストラテジストは、国内ではマーケットが崩れ、最近の先行経済指標も下向きで、「日銀の思惑とは違う方向にいっている。ECBが動くと仮定すると、ユーロに対し円高になってしまい、それも日銀の緩和を連想させる要因」と言う。スイスのダボスで日本時間22日夜、日銀の黒田東彦総裁はブルームバーグのインタビューに応じ、「マーケットは実体経済に影響を及ぼすこともあり得るので、注意深くウオッチしている」と述べた。

  週明けの日本株は、原油市況の底打ちや国内外の金融政策対する期待から続伸して開始。前週末に900円以上急騰した反動もあり、日経平均は朝方に一時マイナス圏に沈む場面もあったが、午前後半以降はプラス圏で堅調に推移した。外部環境が落ち着きつつある中で日本のバリュエーション、業績動向も見直されつつある。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の安村和仁シニアクオンツアナリストは、前週21日時点で足元のリスク・プレミアムは向こう12カ月先利益が30%減益となることを織り込み、「相当程度に悲観的な見方を織り込んでいる可能性がある」と分析。年初からの下落は「ファンダメンタルズよりも特殊需給の影響が大きいとみており、需給が落ち着いてくれば、悲観は行き過ぎだったという見方が広がるだろう」と話している。

  ゴールドマン・サックス証券は22日、日本企業の業績見通しに引き続き強気のスタンスを維持。2015年度の1株利益成長率は14.1%、16年度は16.7%と予想した。利益成長のドライバーは円安から売り上げの伸び、利益率の拡大に移り、過度に危惧する必要はないとしている。

  きょう午後のドル・円相場は1ドル=118円台後半で推移。リスク回避の後退で資源国通貨が買われた前週末のニューヨーク市場で付けた118円88銭に比べるとドルの上値は重かったが、22日の日本株市場の終値時点118円9銭に比べるとドル高・円安水準だった。

  東証1部33業種は食品や鉱業、その他金融、水産・農林、パルプ・紙、サービス、小売、卸売、鉄鋼、情報・通信などが上昇率上位。東証1部の売買高は22億9170万株、売買代金は2兆4125億円、上昇銘柄数は1643、下落は229。売買代金上位では、主力たばこ商品「メビウス」を4月から値上げするJT、9カ月決算の増益や自社株買いを受けた東京製鉄が急伸し、一部報道をきっかけに次世代カーボンナノチューブ製品の実用化観測でGSIクレオスも大幅高。ソフトバンクグループや花王、オリックス、NTT、三井物産、JR東海も高い。半面、半導体事業の一部売却の可能性が報じられた東芝は売られ、ファナックやTDK、住友不動産も安い。

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