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債券は上昇、日銀オペ良好で需給逼迫感強い-株高でも買い優勢との声

更新日時
  • 先物は4銭高の149円50銭で終了、長期金利0.22%まで低下
  • 日銀の長期国債買い入れオペ結果、残存5-10年の応札倍率低下

債券相場は上昇。日本銀行が実施した長期国債買い入れオペで、長期ゾーンの需給の良さがあらためて示されたことが相場の支えとなった。市場参加者からは、週末に日銀金融政策決定会合を控えて、株高でも買いが優勢だったとの見方が出ていた。

  25日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前週末比2銭高の149円48銭で開始。午後に入ると、オペ結果などを受けて水準を切り上げ、149円55銭まで上昇した。その後はやや伸び悩みとなり、終値は4銭高の149円50銭だった。

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  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.225%で開始後、0.22%まで低下した。28日に2年債入札を控えている新発2年物の360回債利回りは横ばいのマイナス0.025%で推移している。

  マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、「株高にもかかわらず、買いが優勢で意外感がある。日銀の国債買い入れが好調だったことや、週末の日銀会合での緩和期待がくすぶっていることがサポートしている」と説明。「日銀会合については、追加緩和はないとみているが、一方で直近の不安定な市場に対する配慮は相応にするとみられる」とし、「引き続き需給逼迫(ひっぱく)を受けたブル基調の見方は変わらず、リアルマネーなどの超長期買いが徐々に強まるとみられ、フラットニング方向の動きが続く」とみる。

  日銀が実施した今月9回目の長期国債買い入れオペ(総額4900億円)の結果によると、残存期間5年超10年以下の応札倍率が2.98倍と前回の3.36倍から低下。足元で売り圧力が弱まっていることが示された。一方、物価連動債は200億円から400億円に倍増されたこともあって4.55倍と、前回の4.11倍から上昇した。

  前週末の米国株式相場は上昇。S&P 500種株価指数は前日比2%高で引けた。一方、米国債相場は下落。米10年国債利回りは前日比2bp高い2.05%で引けた。

  この日の東京株式相場は続伸。日経平均株価は一時、前週末比1.5%高となる場面も見られ、1万7000円台を回復して取引を終えた。ドル・円相場は前週末の海外市場で一時1ドル=118円88銭と、1月6日以来の水準まで円安が進んだ。週明けの東京市場は118円台後半で推移している。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、中長期的にはフラット化傾向に変化はないとしながらも、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和示唆をきっかけに、株や為替を含めリスクセンチメントが短期的に改善していると指摘。「目先は急速なフラット化相場は調整されやすい面がある」と言う。

日米金融政策見極め

  日銀は28、29日の2日間の日程で、金融政策決定会合を開催する。会合では新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)を公表し、物価見通しの下方修正と目標達成時期の再度の先送りを議論する見込み。

  SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジストは、「カード早切りのリスク」、「効果への懸念」という日銀が追加緩和決定をちゅうちょする2つの理由がある一方で、追加緩和見送りには、「為替、株式市場における失望売り」、「政策限界とみられることへの懸念」という2つのリスクがあると説明。少なくとも全くの「白紙回答」はなくなってきたように思えると言い、「何らかのスタンス修正のアナウンスまでは、少なくとも市場に伝える可能性は高まってきている」とみる。

  米国では26、27日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「金融市場が不安定な背景に米国の利上げも影響しているとみられ、FOMC声明は注目だ」とし、「今のグローバル環境に懸念が示されれば、利上げペースが緩やかになるとの見方で債券は買われやすくなる」と話した。

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