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米投資会社タイヨウ:株安・円高、中国から日本株に質への逃避も

更新日時
  • 日本がリードしているヘルスケアやオートメーション関連銘柄に機会
  • 「中国の方が魅力的だったが、日本がより安全」とヘイウッドCEO

中国を起点に世界的な株安となる中、米投資会社のタイヨウ・パシフィック・パートナーズは、リスク回避の動きから日本株の投資妙味が増すとみている。株価下落で割安感も強まっており、保有株の買い増しや新しい企業への投資を進めている。

  同社のブライアン・ヘイウッド最高経営責任者(CEO)は、最近の一段の円高で「質への逃避」が進み、「日本はより安全な投資先と見なされる」と指摘。年初来の株安もあり「長期投資家にとっては良い企業が割安になる投資機会」と話す。過去10年間は中国の方が魅力的な市場だったが、投資リスクでは日本がより安全だと言う。

TOPIXの株価収益率(PER)

  今年に入り中国経済や原油相場をめぐって、先行き不透明感を背景にして東証株価指数(TOPIX)は一時、年初来245.81ポイント(11%)安の1301.49まで下落。ドル・円相場はリスク回避に伴う円買い圧力で一時、1年ぶりの1ドル=115円台に突入した。米投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数(VIX)は年初来で約47%上昇し、昨年9月以来の水準に達している。

  同氏によると、投資家は日本について、安倍政権かどうかに関係なく「市場が割安で洗練されており、世界トップの技術がある」と評価し、興味を持っているという。例えば「一人っ子政策」を取っていた中国の高齢化は急速に進んでおり、同氏は、中国のヘルスケア需要は既に超高齢化社会を迎えている日本の様に拡大すると指摘。日本企業に参入機会があるとしている。

  また、賃金上昇による中国での製造コストを抑えるため、工場など生産のオートメーション関連銘柄にも注目しているという。マッキンゼー・アンド・カンパニーのリポートによると、オートメーション化により、2025年までに全世界の企業は5兆2000万ドル~6兆7000万ドルのコストを削減できると試算している。

  ブルームバーグ・データによるとタイヨウは臨床検査薬事業などを手掛けるみらかホールディングスを6.3%(15年9月末時点)、特殊ペプチドによる創薬研究開発のペプチドリームを7.6%(15年6月末時点)保有している。タイヨウが20日、関東財務局に提出した資料によるとローランドDG株やJトラストの保有比率を上げている。

  米ワシントン州を拠点とするタイヨウは01年に設立。1社あたり3~10%を長期的に出資し、友好的に経営改善を働きかけ企業収益の向上を目指す「フレンドリー・アクティビスト」と同氏は説明する。現在の運用資産は22億ドルで、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の国内株式運用を請け負う。

(第6段落を追加して、更新しました.)
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