コンテンツにスキップする

市場に広がる悲観論は行き過ぎ-テンプルトンの4.9兆円運用担当者

更新日時
  • 混乱の震源地である中国は自然な移行期-成長の原動力が交代
  • 原油下落で需要は着実に拡大、減産もあり原油安自体が調整役に

テンプルトン・グローバル・アドバイザーズの調査ディレクター、ヘザー・アーノルド氏は世界各国の経済や株式市場の見通しを日々分析しているが、不安はそれほど大きくない。

  アーノルド氏は、世界の金融市場の混乱の震源地となっている中国について、成長の原動力が交代する自然な移行期にあるとみており、中国当局の人民元政策も、中国株の下落も世界の投資家にとって大きな懸念材料にならないはずだと話す。原油相場の下落で需要が着実に拡大する一方、米国内では減産が行われるため、原油安自体が調整役を果たす見通しだ。アーノルド氏は株式を買い増している。

  テンプルトンで約420億ドル(約4兆9400億円)を運用するファンドマネジャーでもある同氏は今週東京を訪問し、「悲観論の広がりは妥当でないように見える」と説明。この状況は「最終的にはわれわれにとって好都合だ」と述べた。

  アーノルド氏は、景気循環調整後の株価収益率(PER)を含めた指標に基づき欧州が最も割安な市場と考えており、最もオーバーウエートにしている。次いで妙味があるのはアジアの金融銘柄を中心とした新興国株だという。

relates to 市場に広がる悲観論は行き過ぎ-テンプルトンの4.9兆円運用担当者

  ブルームバーグの集計データによると、同氏が運用に携わる16のファンドの中で最大の「テンプルトン・グロース・ファンド」(資産141億ドル)のリターンは年初来でマイナス11%。運用資産64億ドルの「テンプルトン・フォーリン・ファンド」のリターンはマイナス13%となっている。アーノルド氏は現在の相場急落に冷静だが、満足からは程遠いと話した。

  同氏にとって全てがバラ色というわけではないようだ。中国と同様、先進国は金融危機以降にあまりにも多くの債務を抱えている。景気回復ペースは緩慢なものにとどまるだろう。

  アーノルド氏は、「どこを見ても経済成長率は今後もかなり停滞するとわれわれは見込んでいる。しかし、これは崖から転げ落ちかけていることを意味するわけではない」と指摘した。

原題:Templeton’s $42 Billion Manager Says the Gloom Has Gone Too Far(抜粋)

(第4段落以降を追加し更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE