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原油安でバンカー1500人が解雇か-中東地域の金融セクターに大打撃

  • UAEの銀行、原油安による流動性逼迫で人員削減進める
  • レイオフ進む中、多くの外国人バンカーが中東地域を去る可能性

アラブ首長国連邦(UAE)で解雇されたバンカーらは移籍先を見つけるのに苦労するかもしれない。中東地域は原油価格が1バレル=30ドルを割り込んだことによる影響を受けているためだ。

  金融業界を専門とする人材仲介業者とブルームバーグの算定によると、UAEでは最大1500人のバンカーが最近解雇された可能性がある。人員を削減しているのは英スタンダードチャータードやHSBCホールディングスなどの国際企業だが、以前は経験豊富な外国人バンカーにとって安定した勤務先と考えられていたUAE国内の銀行も解雇を進めている。

  人材仲介会社モーガンマッキンリーの中東・北アフリカ担当マネジングディレクター、トレファー・マーフィー氏は20日の電話インタビューで「原油安の影響はこの地域の全業界に波及し、金融セクターに大きな打撃を与えている」と指摘。「現在の市場は極めて困難な状況だ。多くのバンカーがこの地域を去るだろう」と語った。

  原油価格下落により金融システムからは多額の資金が流出し、株式市場の値動きが激しい上に投資は鈍化し、世界の銀行はリターンを押し上げるため人員を削減している。原油下落により流動性が逼迫(ひっぱく)しデフォルト(債務不履行)が増えていることから、増員を進めていた国内銀行は今では人員削減を進めている。レイオフは世界各地で実施されている。複数の関係者によると、英バークレイズは約1000人の削減を計画しており、このうち25%をアジア地域が占める見通し。人員削減について説明を受けた関係者によれば、米モルガン・スタンレーは世界で1200人を削減する見通しだ。

  金融危機を受けてロンドンやニューヨーク、チューリヒに本社を置く銀行が事業を縮小する中、ここ数年、一部の外国人バンカーらはUAEで第2のキャリアをスタートした。資産規模でUAE3位のファースト・ガルフ・バンクは2013年に、ホールセールバンキングの責任者として英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)のサイモン・ペニー氏を、スタンダードチャータードから債券市場部門の責任者としてスティーブ・ペリー氏をそれぞれ採用している。

  人材仲介会社モンスター・ワールドワイドによれば、中東地域の政府がインフラプロジェクトを計画していたため、昨年3月までは銀行と金融機関が同地域で最も速いペースで増員を進めていた。
  
原題:Cheap Oil Means 1,500 Middle East Bankers Looking for Jobs (1)(抜粋)

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