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日本株は大幅反発、昨年9月来上げ幅-ECB期待と原油反発で全面高

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22日の東京株式相場は大幅反発。欧州中央銀行(ECB)が次回政策委員会での金融緩和拡大の可能性を示唆し、市場混乱を収束させる政策発動への期待が高まった。原油市況の急反発や為替の円安推移も受け見直し買い、売り方の買い戻しも入り、鉱業など資源関連、輸送用機器など輸出関連、鉄鋼など素材株に加え、不動産や証券株など東証1部33業種は全て高い。

  TOPIXの終値は前日比72.70ポイント(5.6%)高の1374.19、日経平均株価は941円27銭(5.9%)高の1万6958円53銭。両指数の上げ幅と上昇率は昨年9月9日以来の大きさ。

  アストマックス投信投資顧問の山田拓也シニアファンドマネジャーは、「売り崩すにもエネルギーのいるところまで下がってきたため、前日のドラギECB総裁のコメントをきっかけに反発した」とみる。ただし、自信を持って一気に上がってきたというよりも、「いったん下げる余地がなくなってきているため、戻っている部分もある」となお慎重姿勢も示した。

  きょうの日本株は朝方から日経平均が500円以上上げ、午後半ば以降に先物主導で一段高、上げ幅は1000円に迫った。前日は1年3カ月ぶりの安値を連日で更新、年初来下げ幅が3000円以上に達した中、東証1部の騰落レシオは54%と約8年ぶりの低水準、予想PERは13.3倍と昨年9月の水準を下回っていたため、見直しの買いも入りやすかった。

  欧州の政策期待と原油高、為替の円安も好感される中、サンライズ・ ブローカーズのトレーダー、マイキー・シア氏は信用取引の「踏み上げが起きている」と指摘。多くはテクニカル上の理由による上げで、「ボラティリティ―の高さは常態化している」と話す。

時間外で原油続伸、為替も円安方向に

  ECBのドラギ総裁は21日、政策委員会で金利据え置き決定後の会見で、3月の次回会合で政策を再検討するとし、ECBの責務の範囲内で採用する政策手段に「制限はない」と言明。ここ1年間で3回目となる金融緩和拡大の舞台を整えた。

  同総裁の発言を受け、21日のニューヨーク原油先物は4.2%高の1バレル=29.53ドルと、約12年ぶり安値から急反発。アジア時間22日の時間外取引でも上げ、一時30ドルを超えた。投資家のリスク回避姿勢の後退は為替市場にも広がり、きょうのドル・円は1ドル=117円50銭-118円台と前日の日本株市場の終値時点116円80銭から円安方向に振れた。前日の欧米株高の流れを受けたきょうのアジア株は香港や韓国、シンガポールなどが上昇、中国上海もプラス場面が多い。

  野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、日米欧の「G3がマーケットの混乱に対し目線をそろえることが確認できれば、市場心理は落ち着く方向になる」とみていた。

  東証1部33業種は鉱業や倉庫・運輸、不動産、鉄鋼、その他金融、ゴム製品、証券・商品先物取引、その他製品、非鉄金属、輸送用機器が上昇率上位。東証1部の売買高は26億431万株、売買代金は2兆8195億円。大阪取引所の日経平均先物3月物は、買い戻しやヘッジ売り解消の動きから出来高が膨らみ、午後3時15分時点で20万8400枚と前日の18万8700枚を上回った。

  売買代金上位ではトヨタ自動車やソフトバンクグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ファーストリテイリング、三井住友フィナンシャルグループ、村田製作所、富士重工業、ファナック、JT、住友不動産、ブリヂストンなどが軒並み急伸、産業革新機構主導の再建で大筋合意したと22日付の日本経済新聞朝刊が報じたシャープも高い。東証1部の上昇銘柄数が1920に達する一方、下落はわずか8。下落の少なさは昨年9月9日の14銘柄を抜き、1994年1月31日の3銘柄以来。

1994年以降の東証1部の下落銘柄数推移
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